仙台の牛タン焼き定食といえば、麦ご飯にとろろ、テールスープ、南蛮味噌、白菜の浅漬けが定番です。あまりにもしっくりくる組み合わせのため、牛タンにはなぜとろろご飯がセットになっているのか、疑問に思わず食べていた人も多いのではないでしょうか?
焼き立ての香ばしい牛タンととろろのふんわりとした粘りけは、極上の味わいを生み出します。実は、牛タンととろろご飯はおいしいだけではありません。栄養面でもさまざまなメリットをもたらす、いわば最強ともいえる組み合わせです。
今回は、牛タンにはなぜとろろご飯が定番なのか、とろろご飯と牛タンの組み合わせが誕生した背景や牛タンととろろを一緒に食べるメリットなどについてご紹介します。
牛タンにはなぜとろろ?
牛タンにとろろご飯が定番の組み合わせとして普及しているのはなぜでしょう。まずは、牛タンととろろが組み合わされた背景を確認していきましょう。
とろろとは?
とろろとは、生の山芋をすりおろした食べ物です。白くつやつやとした見た目、ふわふわとした軽い食感、独特の粘りけが特徴で、とろろは昔から滋養強壮によい食品として知られてきました。
山芋の種類
すりおろすととろろになる山芋は、消化酵素や食物繊維が豊富に含まれていることから、スーパーフードと呼ばれることもあります。山芋は、すりおろしたときの粘りけが捕まえにくいウナギを思わせることや、滋養強壮に優れている点が似ていることなどから「山のウナギ」の別名も持ちます。
しかし、山芋は特定の品種を指す言葉ではありません。一般的には、自然薯(じねんじょ)、長芋、ツクネ芋、イチョウ芋を総称して山芋と呼ぶことが多くなっています。このうち、自然薯は、山に自生する山芋で、強い粘りけと豊かな風味をもち、とろろご飯にもぴったりです。
一方、イチョウ芋やツクネ芋は、畑で栽培される品種ですが、すりおろすときめの細かいふんわりとした粘りけを持つとろろとなります。また、スーパーなどで一番見かける頻度が高い山芋が長芋です。細長い形が特徴の長芋は自然薯やツクネ芋、イチョウ芋に比べると、水分が多いため、すりおろすと粘りけの少ないさらっとしたとろろになります。
とろろの栄養素
とろろといっても、ご紹介したように原料となる山芋にはいくつかの種類があるため、含まれる成分は若干変わってきますが、いずれも消化酵素のアミラーゼやアミノ酸の一種であるアルギニン、食物繊維、カリウムなどを豊富に含んでいます。
また、自然薯の場合は、ほかの山芋と比べてビタミンEを豊富に含んでいる点が特徴です。
牛タン×とろろご飯は東京発!
仙台名物の牛タン焼きには、麦ご飯ととろろがセットになっていることが多いため、牛タンととろろご飯の組み合わせも仙台が発祥だと思う人が多いのではないでしょうか。
しかし、牛タンにとろろご飯を合わせ始めたのは、仙台ではなく、東京のお店です。牛タンに初めてとろろを組み合わせたのは、新宿の歌舞伎町に1号店をオープンさせた「ねぎし」だといわれています。牛タン×とろろご飯が誕生した1981年ごろの日本では、牛タンはお酒のおつまみとして認識されていました。
そのため、牛タン焼きを提供しても、お店を訪れるのは男性客ばかりだったそうです。そこで、女性にも牛タンのおいしさを伝えたいとの思いから開発したのが、健康的なイメージを持つとろろや麦ご飯、テールスープをセットにしたねぎしセットだといわれています。
歯ごたえのある牛タン焼きとさらっと食べられる麦とろご飯の組み合わせは、女性客はもちろん、男性客にも人気となり、牛タンの定番の組み合わせとして広がっていったと考えられます。
牛タン×とろろご飯のメリットは?

牛タンととろろご飯は、味だけではなく、栄養バランスから見ても最適な組み合わせです。牛タンにとろろご飯を合わせることで得られる主なメリットは次のとおりです。
栄養バランスのアップ
牛タン定食のとろろご飯には、白米ではなく、麦ご飯を合わせるケースが多くなっています。牛タンには、たんぱく質や鉄分などの栄養素が含まれていますが、麦ご飯には、牛タンにはない、腸内環境を整える水溶性食物繊維、マグネシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。牛タンととろろ、麦ご飯を一緒に食べると、それぞれの栄養を補い合い、栄養バランスが向上するのです。
消化を助ける
とろろには、麦ご飯に含まれる炭水化物を分解する消化酵素のアミラーゼや牛タンに含まれるたんぱく質を分解するプロテアーゼが含まれています。消化酵素は熱に弱いため、加熱調理をすると酵素の力は弱ってしまいます。しかし、生のまますりおろして食べるとろろは、酵素の効果を最大限に取り入れられる食べ方です。
さらに、とろろ特有のネバネバの主成分である水溶性食物繊維のマンナンには、胃への負担を和らげる働きが期待されています。そのため、脂肪を含む牛タンもとろろと一緒に食べれば胃もたれしにくくなり、消化吸収を助ける効果が期待できます。
便秘の改善効果が期待できる
麦ご飯やとろろには、食物繊維が多く含まれています。特に麦ご飯に多く含まれるβグルカンには、水分を吸収して便を柔らかくする働きがあります。また、とろろには、レジスタントスターチと呼ばれるでんぷんの一種が含まれています。レジスタントスターチは、小腸で吸収されず、大腸で善玉菌のエサとなる難消化性のでんぷんです。したがって、とろろと麦ご飯には、腸内環境を整える効果が期待できます。
美肌効果を期待できる
麦ご飯ととろろによって腸内環境が改善すると便通がよくなり、ニキビや吹き出物などの肌荒れを防ぐことにつながり、肌の調子を整える効果が期待できます。さらに、βグルカンなどの食物繊維によって腸内環境が整うことで、内側から健やかな肌を保つサポートをしてくれます。
また、牛タンには美容のビタミンとも呼ばれるビタミンB2や細胞の代謝を高めるビタミンB12が含まれています。ビタミンCの働きをサポートしてコラーゲンの生成を促進するパントテン酸も豊富です。とろろにはビタミンCも含まれているため、パントテン酸が多い牛タンと一緒に食べると、肌のハリを高めるコラーゲンの生成をサポートする働きが期待できます。
加えて、とろろには認知機能や健康維持との関連が研究されているジオスゲニンなどの成分が含まれているなど、女性にうれしいさまざまな美肌効果を得られる可能性があります。
血糖値の上昇抑制
βグルカンとレジスタントスターチは、血糖値の上昇を抑え、余分なコレステロールの排出を助ける働きがあります。βグルカンもレジスタントスターチも消化・吸収に時間がかかるため、インスリンの急激な分泌を抑え、動脈硬化や心筋梗塞などのリスクを高める血糖値スパイクを予防する効果が期待できるのです。
また、血糖値が急上昇した際には、インスリンが大量に放出されますが、インスリンには余分な糖を脂肪に変えて、体内にため込む働きがあります。血糖値の急上昇を抑制できればインスリンの過剰分泌を抑制でき、脂肪の蓄積を防げるため、ダイエット効果も期待できます。
むくみの解消
とろろには、カリウムが豊富に含まれています。牛タン焼きやテールスープには塩分が含まれるため、摂取量によっては塩分をとりすぎてしまう場合もあります。塩分をとりすぎると、体は塩分濃度を低くしようと、体内に水分をため込みます。しかし、塩分の排出を促進する効果を持つカリウムが豊富に含まれるとろろを牛タン焼きと一緒にとると、余計な塩分が排出され、むくみ対策のサポートができます。
牛タン×とろろのおいしい食べ方とは?
牛タンととろろは、おいしさの面でも、栄養バランスの面からも非常にバランスのよい組み合わせです。ここでは牛タンととろろの組み合わせをよりおいしく味わう食べ方をご紹介します。
味つけしたとろろに牛タンを絡める
とろろに出汁醤油などで味つけをし、牛タンを絡ませて食べると、とろろのまろやかな風味と牛タンのうま味がマッチし、ご飯にぴったりの組み合わせとなります。ただし、牛タンの味つけによっては塩辛くなってしまうこともあるため、牛タン焼きの味つけに合わせてとろろの味つけは調整したほうがよいでしょう。
とろろご飯に牛タンをのせて食べる
とろろをかけた麦ご飯の上に、牛タンをのせて、牛タンとろろ丼を楽しむ方法もあります。とろろ、牛タン、麦ご飯を一度に楽しめる食べ方であり、それぞれの食材の味の違いはもちろん、食感の違いも楽しめます。
牛タンを食べた後にとろろご飯を味わう
牛タンは牛タンとして、とろろご飯はとろろご飯として楽しみたい方もいるかもしれません。それぞれの独特の風味を重視したいときは、牛タンを食べ、お口の中に牛タンの余韻を残しながらとろろご飯を味わうという方法もあります。
薬味を使って味変も
牛タンととろろご飯の絶妙な組み合わせをより一層楽しむために、薬味を使って味に変化を与える方法もあります。例えば、爽やかな辛みが特徴のワサビをのせれば、牛タンの脂もよりさっぱりとし、とろろの風味も引き締まります。また、刻みネギや卵黄をのせてごま油を垂らすと、韓国風のとろろ×牛タンの味わいを楽しめるでしょう。
牛タンととろろ、麦ご飯の組み合わせを楽しむなら伊達のくら
牛タンと麦とろご飯の抜群の相性についてご紹介してきました。ご自宅でも牛タンととろろの組み合わせを楽しみたいときには、ぜひ、牛タン専門店の本格的な牛タンの味をお楽しみください。とろろや麦ご飯とぴったりのおすすめの商品を4つご紹介します。
大トロ牛たんセット
牛1頭からわずか200gしか取れない、非常に希少な「タン芯」と呼ばれる部位だけを贅沢に使った一品です。厚切りの牛タンに職人が一枚一枚手作業で切れ込みを入れ、秘伝のたれに漬け込みました。フライパンで焼くだけで、ジューシーで香ばしい牛タン焼きを楽しめます。
大トロ牛たんセットは、仙台の牛タン焼きをご自宅でも再現できるよう、厚切り牛タンに白菜漬け、南蛮味噌、ご飯2合分の押し麦をセットにしたものです。山芋だけ買い足していただければ、ご自宅で最強の牛タン焼き定食を楽しんでいただけます。強い粘りけがお好みの場合は自然薯やイチョウ芋、さらっとさっぱりしたとろろがお好みの場合は長芋のとろろがおすすめです。
厚切り大トロ牛たん
きめ細やかな脂がのった「タン芯」のみを使った牛タンを厚切りにしました。手作業で切れ込みを入れ、自家製のたれに漬け込んだ一品は、伊達のくらの一番人気です。定番の塩味のほか、自家製味噌を使用したコクと甘みを感じられるみそ味、季節ごとに変わる限定の味つけの3つのパターンからお好きなものをお選びいただけます。
フライパンでたった3分焼くだけでお店の味を楽しめる厚切り大トロ牛たんをぜひお試しください。
牛たんつくね
牛たんつくねも、ぜひ麦とろご飯に合わせていただきたい一品です。牛タンの中でも特にうま味の強い部位を丁寧にミンチにしているため、一口かむと肉汁があふれ出す、ジューシーな味わいを楽しめます。豆腐を混ぜて焼けばヘルシーなハンバーグとして、串に巻いて焼けば焦げ目がついてソーセージのような味わいに。とろろを絡めて食べれば、牛タン焼きとはまた違う、ふわふわな食感をより一層お楽しみいただけます。
牛たん中切り落とし
焼肉店では「上タン」と呼ばれる「タン中」を絶妙な厚みにカットしました。厚切り大トロ牛たんのために牛タンをカットする際に出る端部分を集めているため、形は不ぞろいですが、味も鮮度も厚切り大トロ牛たんとまったく同じ、とってもお得な一品です。
フライパンでさっと焼くだけで、外は香ばしく、中はジューシーな牛タンを楽しめます。麦ご飯の上にとろろと焼き立ての牛タン、半熟卵をのせれば、見た目にもおいしい、ボリュームたっぷりの牛タンとろろ丼が出来上がります。
まとめ
牛タン焼きにとろろご飯は、想像するだけでおなかが空いてくる抜群の組み合わせです。意外なことに、牛タン×とろろの組み合わせは、牛タン焼き発祥の地である仙台ではなく、東京で誕生したことに驚いた方もいたのではないでしょうか。
牛タンにとろろと麦ご飯を添えると牛タンをよりおいしく食べられるだけでなく、栄養バランスもアップします。また、お通じの改善や肌の調子を整える効果、むくみ対策など、女性にうれしい効果もたくさんあります。さらに、血糖値の急上昇を抑制し、消化を助けるといった健康効果も得られるため、牛タンを食べるときにはぜひとろろも楽しみたいところでしょう。
牛タンととろろご飯の最強の組み合わせをご自宅で楽しむ際には、ぜひ、お店の味を手軽に味わえる伊達のくらの牛タンをお試しください。






