家でもつ鍋を作ろうとして、いちばん迷うのはスープではないでしょうか。もつ鍋のレシピは、だしに醤油・味噌・塩のどれかで味を付けたスープを沸かし、もつ、キャベツ、ニラの順に入れて煮るだけです。スープの配合さえ決めてしまえば、あとは手順どおりに進めれば仕上がります。
ここでは、醤油・味噌・塩の3種類のスープの配合、2〜3人前の材料、作り方の6つの手順、しめまでをまとめました。3種類のスープは、文部科学省の食品成分データベースの数値で食塩相当量を計算し、どれを選んでも鍋全体で約8.4〜8.7gになるよう配合をそろえています。
もつ鍋のレシピは、スープ・もつ・野菜の3つで決まる
もつ鍋は、もつから溶け出す脂とスープの味が合わさって一つの味になる料理です。そのため、仕上がりを左右するのはスープの味付け、もつの状態、野菜の入れ方の3つです。
この記事のレシピは2〜3人前です。もつは300gを基準にしています。
| 材料 | 2〜3人前の分量 |
|---|---|
| もつ(牛の小腸) | 300g |
| だし | 800ml |
| スープの調味料 | 次の章の3種類から1つ選ぶ |
| キャベツ | 400g(1/3〜1/2玉) |
| ニラ | 100g(1束) |
| にんにく | 2〜3片 |
| 赤唐辛子 | 1〜2本 |
| しめ | ちゃんぽん麺2玉 |
だしは、水1Lに対して昆布10g・かつお節20gが目安です(八尾市立こども園の資料による)。800mlなら昆布8g・かつお節16gになります。水に昆布を入れて弱火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出し、沸いたらかつお節を加えて火を止め、3分ほどおいてこします。手元に鶏がらスープがあれば、それをだしの代わりにしても作れます。
もつ以外に何を足すか、どれくらい入れるかはもつ鍋の具材の記事で、豆腐・ごぼう・しいたけなど6つの追加具材とあわせて詳しく扱っています。
もつ鍋のスープは醤油・味噌・塩の3種類
もつ鍋のスープは、どの味でもだし800mlが土台です。そこに加える調味料で、醤油・味噌・塩の3種類に分かれます。3種類とも食塩相当量がほぼ同じになるよう配合しているので、しょっぱさではなく味の方向で選べます。
1. 醤油スープ
もつの脂の甘みとにんにくの香りがいちばん素直に出る味です。初めて作るなら、この醤油スープから始めると味の基準ができます。
| 調味料 | 分量 |
|---|---|
| だし | 800ml |
| こいくちしょうゆ | 大さじ3 |
| みりん | 大さじ2 |
| 酒 | 大さじ2 |
にんにくの薄切りと赤唐辛子は、どのスープでも共通で入れます。
2. 味噌スープ
味噌はもつにしっかり絡み、ごはんにも合う濃い味になります。味噌だけで味を付けると香りが単調になるので、しょうゆを少し足して輪郭を出します。
| 調味料 | 分量 |
|---|---|
| だし | 800ml |
| 淡色辛みそ | 大さじ3 |
| こいくちしょうゆ | 小さじ1 |
| みりん | 大さじ2 |
| 酒 | 大さじ2 |
味噌は煮立てると香りが飛ぶので、先にだし・しょうゆ・みりん・酒を温め、火を弱めてから溶き入れます。
3. 塩スープ
だしともつの味がそのまま出る、澄んだスープです。ゆずこしょうやレモンを添えると、脂の多い小腸でも後味が軽くなります。
| 調味料 | 分量 |
|---|---|
| だし | 800ml |
| 塩 | 小さじ1 |
| うすくちしょうゆ | 小さじ2 |
| みりん | 大さじ1 |
| 酒 | 大さじ2 |
塩スープは色が付かないので、うすくちしょうゆを使います。こいくちしょうゆでも作れますが、スープが茶色くなります。
3種類のスープの塩分とエネルギー
上の配合を食品成分データベースの数値で計算すると、3種類のスープは次のようになります。計量スプーンは大さじ1をしょうゆ・みそ・みりん・塩18g、酒15gとして換算しました(広島市の重量換算表による)。
| スープ | 食塩相当量(鍋全体) | 1人あたり(3人で分けた場合) | エネルギー(鍋全体) |
|---|---|---|---|
| 醤油 | 8.6g | 2.9g | 176kcal |
| 味噌 | 8.4g | 2.8g | 238kcal |
| 塩 | 8.7g | 2.9g | 99kcal |
スープの塩分濃度にすると、3種類とも0.9〜1.0%です。違いが出るのはエネルギーで、味噌スープは塩スープの約2.4倍になります。味噌そのものが100gあたり182kcalあるためです。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食塩相当量の1日の目標量は成人男性7.5g未満、女性6.5g未満です。スープを全部飲んだ場合の1人あたり2.8〜2.9gは、女性の目標量の4割ほどにあたります。具と一緒に取り分けたスープを飲み干さずに残せば、1人あたりの量はこれより少なくなります。
だしを取る代わりに、水800mlに顆粒和風だしを小さじ2入れて作ることもできます。その場合は顆粒だしの分だけ、鍋全体の食塩相当量が約0.8g増えます。
もつ鍋の作り方は6つの手順
スープが決まったら、あとは火の通りにくいものから順に入れていきます。もつを先に煮てスープに脂を移し、ニラは煮込まずに最後に載せる。この2点が仕上がりを分けます。
- もつを準備する:冷凍のもつは冷蔵庫で解凍します。生やボイル済みのもつは、塩もみと下ゆでで臭みを落とします。手順はもつ鍋のもつの下処理の記事にまとめています。下処理済みのもつなら、このまま次へ進めます
- 野菜を切る:キャベツは大きめのざく切り、ニラは約5cm、にんにくは薄切りにします。赤唐辛子は輪切りにし、辛さを抑えたいときは種を抜きます
- スープを合わせて沸かす:鍋にだしと調味料を入れて火にかけます。味噌スープは、味噌以外を温めてから火を弱めて溶き入れます
- もつ・にんにく・唐辛子を入れて煮る:沸いたスープにもつ、にんにく、唐辛子を入れ、中火で煮ます。もつの脂とにんにくの香りをスープに移す時間です
- キャベツを加える:キャベツを入れて、しんなりするまで煮ます。鍋からあふれそうに見えても、煮るとかさが減ります
- ニラを載せて火を止める:食べる直前にニラを載せ、ひと煮立ちしたら火を止めます。余熱で火が通るくらいが、香りと食感が残ります

もつは中心まで十分に加熱してから食べてください。厚生労働省は、食肉は中心部を75度で1分間以上加熱することを目安として示しています。
キャベツを鍋底に敷き、その上にもつを載せてからスープを注ぐ盛り方もあります。もつに火がゆっくり入り、硬くなりにくい方法です。どちらの入れ方でも、ニラを最後にする点は変わりません。
もつ鍋のしめは、スープの味に合わせて選ぶ
具を食べ終えたスープには、もつと野菜のうまみが出ています。しめはこのスープを使って作ります。
| スープ | 合うしめ |
|---|---|
| 醤油 | ちゃんぽん麺 |
| 味噌 | ちゃんぽん麺。バターとコーンを足す |
| 塩 | 雑炊。溶き卵とゆずこしょうで |
ちゃんぽん麺はコシが強く、煮込んでも伸びにくいのが鍋向きの理由です。スープが煮詰まって濃くなっているときは、だしか水を少し足してから麺を入れます。しめのカロリーの比較はもつ鍋の具材の記事に載せています。
スープと下処理を省くなら、もつ鍋セットを使う
ここまでの手順のうち、手間がかかるのはだしを取ることと、もつの下処理です。伊達のくらの国産牛もつ鍋セットには、下処理済みのもつと4種類から選べるスープ、ちゃんぽん麺、薬味が入っています。用意するのは野菜だけで、冷蔵庫で解凍したら、鍋に具材を入れて約20分で仕上がります。
| もつ | 国産牛の小腸・下処理済み。通常の約1.5〜2倍の大粒 |
|---|---|
| 量 | 1セットで小腸300g+ちゃんぽん麺2玉(2〜3人前) |
| スープ | 九州醤油・あっさり塩・味噌・激辛麻辣の4種から選択 |
| しめ | ちゃんぽん麺(激辛麻辣はサリ麺) |
| 保存 | 真空パック・急速冷凍で約6ヶ月 |
| 価格 | 3,480円から(税込) |
この記事のレシピと同じく、1セットはもつ300gで2〜3人前です。上の材料表の野菜をそろえれば、手順の3から始められます。累計13.4万食をお届けしてきた構成です。
自分で作ったスープでもつだけを使いたいときは、国産牛ホルモン小腸(もつ単品)があります。1パック300gで2,480円(税込)、こちらも下処理済みなので、手順の1を飛ばせます。
もつ鍋のレシピについてよくある質問
- もつ鍋のスープは家で作れますか?
- 作れます。だし800mlに、醤油ならこいくちしょうゆ大さじ3・みりん大さじ2・酒大さじ2を合わせます。味噌なら淡色辛みそ大さじ3としょうゆ小さじ1、塩なら塩小さじ1とうすくちしょうゆ小さじ2が目安です。
- もつ鍋の味噌スープの作り方は?
- だし800mlにこいくちしょうゆ小さじ1・みりん大さじ2・酒大さじ2を入れて温め、火を弱めてから淡色辛みそ大さじ3を溶き入れます。味噌を煮立てると香りが飛ぶため、溶いたあとは強く沸かさないようにします。
- もつ鍋の作り方の順番は?
- スープを沸かしてもつ・にんにく・唐辛子を入れて煮込み、キャベツを加えてしんなりさせ、最後にニラを載せて火を止めます。ニラは煮込むと香りが飛ぶため、食べる直前に入れます。
- もつ鍋のスープの塩分はどのくらいですか?
- この記事の配合では、醤油・味噌・塩のどれも鍋全体で約8.4〜8.7gです。3人で分けてスープを全部飲むと1人2.8〜2.9gで、成人女性の1日の目標量6.5g未満の4割ほどにあたります。
- もつ鍋は醤油と味噌のどちらがおすすめですか?
- 初めて作るなら醤油です。もつの脂とにんにくの香りが素直に出ます。ごはんに合う濃い味が好みなら味噌が向きます。塩分は同じくらいなので、味の好みで選べます。
- だしの代わりに顆粒だしを使ってもよいですか?
- 使えます。水800mlに顆粒和風だし小さじ2が目安です。顆粒だしには塩分が含まれるため、鍋全体の食塩相当量が約0.8g増えます。気になるときはしょうゆや塩を少し減らします。
- もつ鍋のもつは下処理が必要ですか?
- 生のもつやボイル済みのもつは、塩もみと下ゆでが必要です。下処理済みと書かれたもつは、解凍してそのまま使えます。手順はもつ鍋のもつの下処理の記事で解説しています。
まとめ
もつ鍋のレシピは、だし800mlに醤油・味噌・塩のどれかで味を付けたスープに、もつ、キャベツ、ニラの順で入れていくだけです。この記事の配合なら、3種類とも鍋全体の食塩相当量は約8.4〜8.7gにそろいます。
作り方は6つの手順です。もつを先に煮てスープに脂を移し、キャベツを加えてしんなりさせ、ニラは火を止める直前に載せます。ニラを煮込まないことで、香りと食感が残ります。
具材をもっと増やしたいときはもつ鍋の具材の記事、もつの臭みを落とす手順は下処理の記事をあわせてご覧ください。
参考にした資料
文部科学省 食品成分データベース(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)/こいくちしょうゆ、うすくちしょうゆ、米みそ 淡色辛みそ、食塩、本みりん、清酒 普通酒、かつお・昆布だし 荒節・昆布だし、顆粒和風だし(2026年10月20日参照)
広島市「調味料 計量カップ・計量スプーンの重量換算表」/八尾市立安中ひかりこども園「だしってなに?」(かつお・昆布だしの目安量)/農林水産省「食塩の取りすぎに注意」(日本人の食事摂取基準(2025年版)の目標量)(2026年10月20日参照)
商品の内容は伊達のくらの商品ページの記載によります(2026年10月20日参照)。
※食塩相当量・エネルギーは、上記の可食部100gあたりの値に本文の分量を掛けて算出したものです。野菜から出る水分やもつの脂、煮詰まり方によって実際の値は変わります。
※本記事は食品の一般的な情報を提供するものであり、特定の疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。健康状態や食事内容について不安がある場合は、医師・管理栄養士にご相談ください。
