ハチノスと聞いても、それが牛のどの部位にあたるのか分からない人も多いのではないでしょうか。ハチノスは、牛の第二胃です。
牛の胃袋と聞くと、どんな味なのか、想像しにくいかもしれません。しかし、ハチノスは、日本だけでなく、世界のさまざまな国でも食べられている食材です。
今回は、ハチノスの味や食感、おすすめの食べ方などについてご紹介します。
ハチノスは牛の第二胃
ハチノスは4つある牛の胃袋のうち、2つ目の胃袋です。牛は、一度飲み込んだ食物を口に戻して再び咀嚼する「反芻」を行う動物であり、4つの胃を持っています。ハチノスには、第一胃で消化できなかった食べ物を食道や口に押し出すポンプのような働きがあります。
ハチノスの名前の由来は?
ハチノスの名前の由来は、見た目が蜂の巣に似ているからです。ハチノスの内壁は、蜂の巣のような細かい部屋に分かれています。このハチの巣状の見た目がハチノスの名前の由来です。
ハチノスの食感や味の特徴
ハチノスは、蜂の巣のようなハニカム構造をしていることから、柔らかさと歯ごたえの両方を感じられる特有の歯触りを持っています。調理法によって、クニュクニュと感じたり、コリコリと感じたりと、食感が変わる点もハチノスの特徴です。
また、ハチノスは脂が少なく、ホルモンらしいコクは感じられるものの全体的にクセがなく、さっぱりとした味わいです。
ハチノスに豊富に含まれる栄養素は?
茹でたハチノス100gあたりに含まれる主な栄養素は次のとおりです。
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成分名 |
値 |
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エネルギー |
186kcal |
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たんぱく質 |
12.4g |
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脂質 |
15.7g |
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鉄 |
0.6mg |
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亜鉛 |
1.5mg |
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ビタミンK |
16μg |
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ビタミンB2 |
0.10mg |
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ビタミンB12 |
2.0μg |
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葉酸 |
12μg |
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パントテン酸 |
0.44mg |
出典元:文部科学省「食品成分データベース」
ハチノスはあっさりとした味わいで、赤血球の生成や神経機能の維持に関わるビタミンB12、骨の形成に関わるビタミンK、免疫機能の維持に関わる亜鉛などを豊富に含んでいます。
ミノ、センマイ、ギアラとの違いは?
ハチノスは牛の第二胃ですが、牛は4つの胃を持っており、第一胃をミノ、第三胃をセンマイ、第四胃をギアラといいます。
ミノは、牛が食んだ草が最初に入る胃であり、最も大きく、肉厚です。コリコリとした強い弾力が特徴ですが、ハチノスのような内壁はなく、表面はなめらかになっています。
センマイは、ヒダが幾重にも重なった形状をしており、表面の薄い皮には無数の突起があります。脂肪が少なく、あっさりとした味わいで、シャキシャキとした食感が特徴です。
第四胃のギアラは、ミノ、ハチノス、センマイと異なり、唯一消化液を分泌する臓器であり、人間の胃に最も近い働きをします。筋肉が発達しているため、しっかりとした噛み応えがありますが、脂ものっており、他の胃に比べると濃厚な味わいが特徴です。
ハチノスは下処理が必須
焼き肉店などで提供されるハチノスは、白い見た目をしていますが、実際には黒い薄皮で覆われています。手に入れたハチノスが黒色をしているか白色をしているかによって下処理方法も変わってくる点に注意しましょう。
ハチノスにはホルモン特有の臭いがある
ハチノスは内臓肉であり、下処理をしないと臭みが強く、美味しく食べることができません。臭みの原因のひとつは、表面を覆っている黒い薄皮です。また、蜂の巣型の内壁の間には、食べた草などの汚れや脂肪が付着しています。臭みのない美味しいハチノスを食べるためには、下処理によって薄皮や汚れ、脂肪などをしっかり取り除く必要があります。
ハチノスの下処理方法とは?
黒い薄皮が付いたハチノスの下処理方法
薄皮が付いたハチノスは、まず薄皮を剥ぐ作業が必要です。
1. はじめに、50℃程度のお湯に入れ、ハチノスを温めます。
2. 次に、75度前後まで温度を上げたお湯に再びハチノスを入れ、2分~3分程度湯がきます。
3. お湯からハチノスを取り出し、やけどに気を付けながらスプーンで薄皮を剥いでいきます。
4. 黒っぽいところがなくなったら、ショウガや酒などを入れたお湯で数分茹でます。
5. 茹で上がったら流水でハチノスを洗い、再び1時間~2時間ほど煮込みます。
6. 冷水に取って冷やしたら、下処理は完成です。
白いハチノスの下処理方法
白いハチノスは、既に黒い薄皮を取り除いた状態です。そのため、黒い薄皮が付いたハチノスの下処理の1~3の工程は省略できます。4の工程から始めれば問題ありません。
ハチノスの美味しい食べ方

ハチノスは、焼き肉のほか、煮込み料理としても食べられることが多い部位です。
焼き肉
ハチノスは、構造上、味がしみ込みやすくなっているため、水気をしっかり切ったハチノスをタレに漬けておきます。
加熱加工済みのハチノスはすでに柔らかく煮込まれているため、強火で一気に焼き上げます。このとき、内壁が立ち上がっている方から先に焼きましょう。先端がカリッと焼けたら裏返し、さっと炙ったら完成です。
トマト煮込み
イタリアでは、ハチノスをトリッパといい、トリッパのトマト煮込みはイタリアの伝統的な料理です。
オリーブオイルを入れた鍋にニンニクのみじん切り、玉ねぎ、セロリ、ニンジンなどを入れて炒め、トマトの水煮缶を入れて煮込みます。そこに下処理をしたハチノスや塩、胡椒、コンソメキューブなどを入れてじっくりと煮込んだら、スープの旨味がたっぷりしみ込んだトリッパのトマト煮の完成です。
チゲ風煮込み
味のしみやすいハチノスは、韓国風の煮込み料理にも最適です。
鍋にごま油を入れて熱し、薄切りにしたニンニク、長ネギやニンジン、大根などの野菜を炒めたら、ハチノスも加え、粉唐辛子を加えてなじませます。さらに水、コチュジャン、鶏がらスープの素、砂糖、しょうゆなどの調味料を入れて煮込んだら完成です。
ホルモンの食べ比べにおすすめ「ホルモン5種食べ比べセット」
ハチノスは牛の第二胃にあたる部位で、蜂の巣のような立体的な内壁が特徴です。ハチノスは焼き肉だけでなく、煮込み料理として食べられることも多い部位ですが、美味しく食べるためには下処理が必要です。
伊達のくらでは、下処理なしで、手軽にホルモンを楽しめるホルモン5種食べ比べセットをご用意しています。牛の第一胃であるミノ、牛の第四胃であるギアラ(アカセンマイ)もセットになっているため、部位による味や食感の違いをお楽しみください。


