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「ホルモン」と「もつ」は何が違う?部位ごとの特徴をご紹介

焼肉店のメニューを見ると「ホルモン」としてさまざまな部位が掲載されています。また、七輪で香ばしくホルモンを焼く「ホルモン焼き」のお店もあります。一方で、焼き鳥のように豚や鶏の内臓を串刺しにして焼くお店は「もつ焼き」といいます。また、牛や豚の小腸などを煮込んだ鍋は「もつ鍋」や「ホルモン鍋」と呼ばれます。

いずれも内臓を使った料理ですが、「ホルモン」と「もつ」は何が違うのでしょうか。

今回は、ホルモンやもつをさらに美味しく楽しめるようにホルモンともつの違い、部位ごとの特徴などについてご紹介します。

 

「ホルモン」と「もつ」の違い

では、早速、ホルモンともつの違いからご説明しましょう。

 

ホルモンとは

ホルモンとは、食用にする牛や豚の腸、または内臓を指す言葉です。ホルモンの語源にはいくつかの説があります。1つは、関西弁で捨てるものを意味する「放るもん」が変形し、「ホルモン」と呼ばれるようになったというものです。かつては、牛や豚の内臓を食べる習慣がなかったため、内臓は廃棄する部分でした。そのため、放るもんであった内蔵をホルモンと呼ぶようになったというのです。

また、もう1つは医学用語であるドイツ語の「ホルモン」に由来するという説です。ホルモンとは、身体のさまざまな働きを調節する情報伝達物質であり、ホルモンは脳下垂体や甲状腺などのほか、胃や腸、肝臓、腎臓、膵臓などの臓器からも分泌されます。そのため、ホルモンを分泌する内臓を使う料理を栄養たっぷりの料理を意味する「ホルモン料理」と呼んだとする説もあるのです。戦前には、今でいうホルモン焼きだけでなく、スタミナがつくといわれるスッポンを使った料理もホルモン料理と呼んでいたともいわれています。

 

もつとは

もつも、ホルモンと同様に内臓を指す言葉です。もつは、内臓を表す「臓物(ぞうもつ」に由来しています。ホルモンは、牛や豚の内臓、特に腸を指す言葉であるのに対し、もつは牛や豚に加え、鶏の内臓全般を指す言葉です。また、地域によっても呼び方が異なる場合もあり、関東では豚の内臓をホルモン、牛の内臓を牛もつと呼び、関西では牛も豚もホルモンと呼ぶことが多くなっています。

しかし、最近ではホルモンともつを明確に区別するケースは少なくなっています。ホルモン焼きの場合でも、牛や豚の腸に限らず、タン(舌)やレバー(肝臓)、鶏の心臓であるハツを使っているお店も少なくないでしょう。そのため、ホルモンともつは、いずれも牛や豚、鶏の内蔵を指す言葉と捉えて問題ないと考えられます。

 

焼肉のホルモンの定番部位はどこ?

焼肉の場合は、牛のホルモンを食べるケースが一般的です。ここでは焼肉で人気の牛のホルモンの部位とその特徴をご紹介します。

 

タン

焼肉店でまず初めに食べる部位といえば、牛の舌にあたる牛タンでしょう。牛タンは、塩やレモンを活かしたあっさりとした味付けで食べるケースが多く、コリコリとした独特の食感を楽しめます。

タンと一口にいっても、牛の舌は長く、部位によって4つの種類に分けられます。舌の根元にあたる「タン元」は舌先に比べると運動量が少ないために柔らかく、脂の旨みをたっぷり楽しめるジューシーな部位です。

また、舌の真ん中あたりの「タン中」は、焼肉店で提供されることが多い部位であり、赤身と脂のバランスがよく、適度な歯ごたえと脂の旨みを楽しめます。舌の先端にあたる「タン先」や舌の裏側にあたる「タン下」は、筋が多く、硬いことから焼肉として提供されることはあまりありません。

焼肉店で「上タン」として提供されることが多いのはタン元です。焼肉店でタンを食べるときには、部位による味わいの違いを楽しんでみてもよいでしょう。

 

ミノ

ミノも焼肉店で定番のホルモンです。ミノは、牛の胃袋にあたります。後ほどご説明をしますが、牛には4つの胃袋があり、ミノは第一胃にあたる部位です。切り開くと、稲わらなどを編んで作った雨具の「蓑」に形が似ていることから「ミノ」と呼ばれています。

ミノの特徴は、コリコリとした食感です。また、ホルモン特有の臭みも控えめな部位のため、焼肉でも人気が高くなっています。ミノの中でも、分厚く、硬い食感の部分を「上ミノ」といい、上ミノはしっかりとした弾力を楽しめる部位です。また、身と身の間に脂がサンドイッチ状に挟まれている部位を「ミノサンド」といいます。ミノサンドはコリコリとした食感とともに、脂の甘さも存分に楽しめる部位です。

 

ハラミ

赤身肉のような見た目をしているため、お肉に間違われることも多い部位ですが、牛のハラミは横隔膜の一部であり、ホルモンに分類される部位です。比較的脂肪が少ないものの加熱しても硬くなりにくいハラミは、赤身肉に近い味わいを楽しむことができます。

脂肪が低く、たんぱく質を豊富に含む部位のため、ダイエット中の方や健康志向の方、脂が苦手な高齢者の方にもおすすめです。何よりほとんどクセがないために、ホルモンが苦手な人でも食べやすい点がハラミの人気の秘密でしょう。

 

シマチョウ

シマチョウは、牛の大腸です。韓国語では「テチャン」と呼ばれることから、関西ではシマチョウを「テッチャン」と呼ぶことが多くなっています。

シマチョウは、きれいな縞模様がついていることから、シマシマの腸ということでシマチョウと呼ばれています。シマチョウは弾力のある歯ごたえと噛めば噛むほど染み出てくる脂の甘みと濃厚な味わいが特徴です。しかし、シマチョウには臭みがあり、シマチョウを美味しく食べるためには丁寧な下処理が欠かせません。

 

マルチョウ

ホルモン焼きといえばマルチョウという人もいるほど、牛ホルモンの代表的な部位です。マルチョウは、牛の小腸であり「コプチャン」や「コテッチャン」と呼ばれることもあります。大腸であるシマチョウに比べると全体的に薄く、細いため、丸い筒状のまま食べることから

マルチョウと呼ばれているようです。

マルチョウの特徴は、プニュプニュっとした独特の食感と甘くてジューシーな脂の旨みです。コラーゲンも豊富に含まれていることから女性にも人気があります。

 

レバー

レバーは、牛の肝臓にあたるホルモンです。たんぱく質や鉄、ビタミンAなどの栄養素を豊富に含むことで知られています。クセがあるために苦手な人も少なくない部位ですが、ほかのホルモンにはない濃厚な味わいの虜になる人も多く、好みが分かれやすいホルモンだといえるでしょう。

 

焼肉でも人気の牛の胃袋の4つの種類とは

ミノは牛の第一胃であるとご紹介したように、牛の胃袋には4つの種類があります。

 

牛に4つの胃袋がある理由

牛は反芻動物です。牛やシカなど、偶数の蹄をもつ草食動物では、食べ物を口で咀嚼して飲み込んだ後に、再度口に戻し、ゆっくりと消化します。この行為を反芻といいます。反芻することで植物の繊維が細かくなり、胃の中に住む微生物によって分解、発酵しやすい形状にしているのです。つまり、牛は効率よく栄養を吸収するために4つの胃を使って、エサである草を消化していると考えられています。

 

牛の胃袋「ミノ」、「ハチノス」、「センマイ」、「ギアラ

牛がもつ4つの胃はそれぞれ役割が異なることから、味わいや食感にも違いがあります。まず、第一胃が先ほどご紹介した「ミノ」です。4つの胃の中で最も大きく、コリコリとした食感と淡白な味わいが特徴です。

第二胃である「ハチノス」は、ハチの巣のような六角形の凸凹のあるヒダが特徴です。独特の弾力のある食感を楽しめます。あっさりしているものの、コクや旨みも感じられ、焼肉でも人気のホルモンです。

第三胃の「センマイ」は、胃壁がヒダのように重なっている形から千枚(センマイ)と呼ばれています。牛の胃袋の中でも最も脂が少なく、コリコリとした食感とざらっとした舌触りが特徴です。

「ギアラ」は牛の第四胃です。実は、牛の4つの胃の中で人間の胃に近い働きを持つのは、このギアラのみだといわれています。第一胃から第三胃までは人間の食道に近い役割をし、第四胃のギアラで、消化・吸収を行っているのです。ギアラは、ホルモンの中でも肉に近い味わいが楽しめる部位として知られ、しっかりとした歯ごたえと程よい脂が甘みのある濃厚な味わいを生み出します。

 

冬は身体の芯からあたたまるもつ鍋もおすすめ

ホルモンやもつは、焼くだけではなく、煮込み料理でも美味しく食べられます。冬に食べたいホルモン料理・もつ料理といえば、野菜もたっぷり入ったもつ鍋です。もつ鍋には、牛の小腸であるマルチョウだけを使ったもつ鍋と、マルチョウに加えてさまざまなホルモンをミックスしたもつ鍋の2種類があります。

ご自宅で手軽にもつ鍋を楽しめる伊達のくらの「国産牛もつ鍋セット」では、国産牛の小腸のみを使用しています。脂の旨みをたっぷり楽しめるよう、ホルモンは通常よりも大きめにカットしており、3つの味からお好みに合わせたスープをお選びいただけます。ちゃんぽん麵も付いており、野菜を用意するだけでお店のような本格的なもつ鍋をお家で手軽に楽しめます。

 

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まとめ

ホルモンは牛や豚の腸や内臓、もつは牛や豚、鶏の内臓全般を表すともいわれていますが、両者に明確な違いがあるわけではなく、現在では、内臓の部位をすべてホルモンまたはもつと呼ぶケースが多くなっています。

ホルモンにはさまざまな部位があり、部位ごとに特徴や味わいが異なります。ホルモンごとの特徴が分かれば、焼肉店でホルモンを注文するときにも好みにあった一品に出会いやすくなるでしょう。

また、寒い冬は身体の芯からあたたまるもつ鍋もおすすめです。伊達のくらの牛もつ鍋セットでは、トロホルモンとも呼ばれる国産牛の最高級の小腸を使用しています。寒い冬にぜひ、ご自宅で手軽にお楽しみいただきたい一品です。

伊達のくら
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