焼肉店でおなじみの薄くスライスされたタンは、牛の舌である牛タンです。また、仙台名物の牛タン焼きにも牛のタンが使われています。しかし、コンビニエンスストアなどで売られているおつまみのスモークタンやタン塩焼きなどは、その多くに豚タンが使用されています。タンというと、なんとなくコリコリしている食感は共通しているような気がするものの、牛タンと豚タンの違いについてはそれほどしっかり把握していない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、部位や栄養素、おすすめシーンなどの観点から牛タンと豚タンの違いを分かりやすく解説します。
牛タンと豚タンの違い
牛タンは牛の舌、豚タンは豚の舌のことで、いずれも「舌」という共通点があります。では、両者にはどのような違いが見られるのでしょうか。まずは、牛タンと豚タンの部位の違いや見た目の違い、味の違いなど、基本的な違いを確認していきましょう。
牛タンと豚タンの大きさの違い
牛と豚では体の大きさが異なるため、その舌である両者のサイズも違ってきます。まず、牛タンは長さが約30cm~50cmと非常に長くなっています。一方の豚タンの長さは約15cm~20cmと、牛タンの半分ぐらいの長さです。
また、重さで比較すると牛タンは1頭あたり約1kg~1.5kgであるのに対し、豚タンは約250g~300gと牛タンの1/4~1/5しかありません。
牛タンと豚タンの部位の違い
豚タンと比べて大きい牛タンは、舌の先端と根元部分で味や特徴が大きく異なるため、基本的には「タン元」、「タン中」、「タン先」、「タン下」の4つの部位に分けられています。
舌の根元にあたるタン元は、日常的にあまり動かすことがないため、脂がたっぷり乗ったジューシーで柔らかい肉質が特徴です。また、タン元とタン先に挟まれた真ん中の部位であるタン中は、牛タンらしいコリコリとした歯触りと脂の旨味の両方をバランスよく味わえるのが特徴です。
舌の先端部分は、タン先といいます。タン先は餌を掴むためによく動かす部位であるため、筋肉が非常に発達しており、あまり脂がありません。硬めの食感で、しっかりとした赤身の旨味を感じられる部位です。タン下は、牛の舌の裏側にあたる部位で、筋や血管が多い硬めの部位ですが、じっくりと火を通すとホロホロと繊維がほどけ、深いコクを楽しめます。
豚タンは牛タンに比べると小さいため、牛タンのように細かく部位に分けられることはありません。ただし、牛タンのタン元にあたる部分は「ノドガシラ」や「チグチ」などとも呼ばれ、サクサクとした食感と脂の旨味を楽しめる部位として焼肉店などで人気となっています。豚のノドガシラは、1頭から50g程度しか取れない希少部位です。
牛タンと豚タンの見た目の違い
牛タンと豚タンは大きさだけでなく、形や色合いも異なります。牛タンは、根元に厚みがあり、タン先に向かって徐々に細くなっていくのが特徴です。また、スライスした状態を見ると分かるように、厚みがある分、断面は円形に近い形になっています。
一方、豚タンもタン先に向かって細くなっていきますが、牛タンほどの厚みはありません。そのため、スライスすると牛タンのように円形にはならず、楕円形に近いやや平たい形になります。
牛タンと豚タンは色味にも違いがあります。体重が重く、運動量も多い牛は筋肉量が多く、酸素も多く必要とするため、ミオグロビンと呼ばれる酸素を貯蔵する役割をもつ色素タンパク質が豊富に含まれているため、赤みが強くなります。反対に、牛に比べて体重や運動量が少ない豚は、必要とする酸素の量も少ないことから、ミオグロビンが少なく、薄いピンク色になります。
牛タンと豚タンの味の違い
ここまで牛タンと豚タンの大きさや見た目の違いについてご説明してきましたが、最も気になるのは味の違いではないでしょうか。
牛タンと豚タンでは味にも違いが見られます。牛タンの場合、タン元やタン中には脂肪が多く、噛むほどに脂の濃厚な旨味が広がります。また、厚切りでもサクッと噛み切れる柔らかさも特徴です。一方、豚タンは牛タンに比べると脂肪が少なく、あっさりとした味わいになっています。食感は牛タンよりもやや硬く、コリコリとした歯触りが特徴です。
牛タンと豚タンの栄養素の違い
牛タンと豚タンは味わいも違いますが、栄養素にも違いがあります。脂肪の量は牛タンの方が多いため、カロリーも牛タンの方が高めです。また、糖質の代謝に関わるビタミンB1は豚タンの方が多く、赤血球の生成に関わるビタミンB12は牛タンの方が多く含まれています。また、鉄分は豚タンの方が牛タンよりやや多く含まれています。それぞれに含まれる主な栄養素をご紹介します。
牛タンに含まれる栄養素

生の牛タン100gあたりに含まれる主な栄養素は次のとおりです。
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成分名 |
値 |
|
エネルギー |
318kcal |
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タンパク質 |
13.3g |
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脂質 |
31.8g |
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ビタミンB1 |
0.10mg |
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ビタミンB2 |
0.23mg |
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ナイアシン |
3.8mg |
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ビタミンB6 |
0.14mg |
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ビタミンB12 |
3.8μg |
|
葉酸 |
14μg |
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パントテン酸 |
0.68mg |
|
ビオチン |
1.9μg |
|
鉄 |
2.0mg |
参照元:文部科学省「食品成分データベース」
豚タンに含まれる栄養素

生の豚タン100gあたりに含まれる栄養素は次のとおりです。
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成分名 |
値 |
|
エネルギー |
205kcal |
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タンパク質 |
15.9g |
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脂質 |
16.3g |
|
ビタミンB1 |
0.37mg |
|
ビタミンB2 |
0.43mg |
|
ナイアシン |
4.5mg |
|
ビタミンB6 |
0.21mg |
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ビタミンB12 |
2.2μg |
|
葉酸 |
4μg |
|
パントテン酸 |
1.49mg |
|
ビオチン |
- |
|
鉄 |
2.3mg |
参照元:文部科学省「食品成分データベース」
牛タンと豚タンのおすすめシーンをご紹介
牛タンと豚タンの違いをしっかりと把握しておけば、状況に合わせて適しているタンを選べるでしょう。ここではシーンごとの牛タンと豚タンの選び方をご紹介します。
ダイエット中にタンが食べたいときは?
牛タンに比べると、豚タンは脂肪が少なく、カロリーも控えめです。また、ご飯などの糖質の代謝をサポートするビタミンB1も豚タンの方が多いため、ダイエット中にタンを食べたいときには、豚タンの方が適しています。
ただし、牛タンもカルビなどに比べると脂肪の量は少なく、カロリーも控えめになります。ダイエット中は豚タンの方がおすすめですが、食べる量をコントロールすれば牛タンでも問題ありません。
ジューシーな旨味を味わいたいときは?
ジューシーな脂の旨味を堪能したいときには、牛タンがおすすめです。豚タンには豚タンのよさがありますが、豚タンは牛タンに比べて脂肪が少なく、あっさりとした味わいが特徴となります。
したがって、旨味たっぷりのジューシーさを求めるときには、牛タンの方がよいでしょう。
定番メニューとしておすすめなのは?
定番メニューとして食べるなら、豚タンも牛タンもどちらもおすすめですが、価格面から見ると、豚タンの方が控えめです。日常的にタンを楽しみたい場合には、比較的リーズナブルな価格設定で手に入れられる豚タンの方が、日々のメニューに取り入れやすいかもしれません。
コリコリとした食感やさっぱりとした味わいを楽しみたいとき、脂質を控えたいときは豚タンがおすすめです。一方、特別な日やがっつりとしたメニューを楽しみたいときには、脂の乗った柔らかでジューシーな牛タンを選ぶなど、日常生活の中でも牛タンと豚タンを上手に使い分けるとよいでしょう。
贈答品に適しているのは?
豚タンは、比較的価格が安いため、スーパーなどでも手に入れやすく、特別感のある食材ではありません。一方、牛タンは豚タンに比べると価格も高く、特に厚切りの上質な牛タンは日常的に食べるものではないため、贈答品を選ぶ際には牛タンがおすすめです。
伊達のくらでは、贈答用の上質な厚切り牛タンのセットもご用意しています。職人が1枚ずつ手で切れ込みを入れた厚切りの牛タンは、大トロとも表現されるほど、ジューシーな味わいが特徴です。
記念日やお祝いなどのギフトには、消え物(あとに残らない食品など)が喜ばれるケースが少なくありません。贈り物を選ぶ際には、ぜひ伊達のくらのギフトセットをご検討ください。
伊達のくらなら牛タンも豚タンも楽しめる!
伊達のくらでは、牛タンも豚タンも取り扱っています。ここまで牛タンと豚タンの違いについてご説明してきましたが、一緒に食べてみないとなかなか違いがイメージしにくい場合もあるかもしれません。
また、「焼肉店で薄くスライスされた牛タンは食べたことがあるけれど、厚切り牛タンは食べたことがない」「いつも牛タンは食べているけれど、リーズナブルな豚タンも試してみたい」という方もいるのではないでしょうか。
伊達のくらでは、牛タンや豚タンの美味しさを十分に堪能できる厚切りをご用意しています。
ジュワっと溢れる肉汁の旨味を楽しめる「厚切り大トロ牛タン」
牛1頭から200gしか取れない「タン芯」と呼ばれる希少部位だけを使った厚切りの牛タンです。職人が繊維の向きや厚みを見極め、1枚1枚手作業でカットしているため、フライパンでさっと焼くだけで専門店の味を気軽にお楽しみいただけます。
豚タンとの違いを楽しみたいという方には、素材の旨味をダイレクトに楽しめる塩味がおすすめです。
さっぱりとした豚タンならではの歯触りを楽しめる「厚切り豚タン塩味」
色やサシの状態を確認し、職人が目利きした国産の豚タンは、臭みの強い部分は使用せず、美味しく食べられる部位だけを厚切りにカットしています。秘伝の塩だれに漬け込んだ豚タンは、香ばしい香りが食欲を刺激するものの脂が控えめでさっぱりとしているため、何枚でも食べられる一品です。
まとめ
牛タンは、噛むほどに口の中に広がる、ジューシーな脂の旨味が特徴です。一方、牛タンと比べると脂質が少ない豚タンは、クセがなく、あっさりとした味わいとコリコリとした歯ごたえが特徴で、それぞれに異なる魅力があります。
味だけでなく、カロリーや価格にも違いがあるため、ダイエット中に焼肉を食べたいときには豚タン、贅沢な満足感を味わいたいときには牛タンなど、シーンに合わせて牛タンと豚タンの両方を楽しんでみてはいかがでしょうか?




