お年賀は、年始のあいさつに伺うときに持参する手土産です。渡せる期間は松の内のあいだで、関東では1月7日まで、関西では1月15日までが目安とされます。金額は相手との関係によって幅がありますが、1,000円から5,000円程度に収まることがほとんどです。
この記事では、お年賀を渡す時期と地域差、お歳暮との違い、のし紙の書き方、相手別の金額の目安、食べ物を選ぶときの判断基準をまとめました。あわせて、当店の28ヶ月分の受注データから見た「12月の受注は1月の3.07倍」という実測値も載せています。年明けに慌てないための準備の時期が、この数字から見えてきます。
お年賀とは何か
年始のあいさつに持参する手土産
お年賀は、新年のあいさつのために相手の家や会社を訪ねるとき、手ぶらでは失礼にあたるという考えから持参する品物です。もともとは年神様へ供える品を持ち寄る風習が元になっており、訪問と品物がひとつづきの行為になっている点が、ほかの贈り物と大きく違います。
この「訪問とセットである」という性格が、時期・のし・金額のすべてに影響します。以下の各項目は、この一点から導かれると考えると理解しやすくなります。
お歳暮との違いは、持参するかどうか
お歳暮とお年賀は、どちらも世話になった相手へ贈るものですが、渡し方と時期が異なります。お歳暮はその年の感謝を伝えるもので配送でも構いませんが、お年賀は年始のあいさつに伺った際に手渡しするのが本来の形です。
| 項目 | お歳暮 | お年賀 |
|---|---|---|
| 時期 | 12月上旬から12月31日 | 元日から松の内まで |
| 渡し方 | 配送でも問題ない | 訪問して手渡しが本来の形 |
| 表書き | 御歳暮 | 御年賀 |
| 意味合い | 一年の感謝 | 新年のあいさつ |
両方を贈るのが正式とされますが、近年はどちらか一方にする例も増えています。その場合は、金額の重みがあるお歳暮を優先し、年始は品物を省いてあいさつだけにする形が選ばれやすくなっています。
お年賀を渡す時期は松の内まで
関東は1月7日、関西は1月15日が目安
お年賀を渡せるのは松の内のあいだです。松の内とは門松を飾っておく期間のことで、その終わりが地域によって違います。関東では1月7日まで、関西では1月15日までとされるのが一般的です。
| 地域 | 松の内の終わり | 渡せる期間 |
|---|---|---|
| 関東 | 1月7日 | 元日から1月7日まで |
| 関西 | 1月15日 | 元日から1月15日まで |
この日付は慣習であり、地域や家庭によって幅があります。相手の出身地が自分と違う場合は、相手側の暦に合わせるほうが行き違いが起きにくくなります。判断に迷うときは、関東の1月7日を基準にすると、どちらの地域でも期間内に収まります。
松の内を過ぎたら寒中見舞いに切り替える
松の内を過ぎてしまった場合、表書きを「御年賀」のままにはしません。「寒中御見舞」に改めて渡します。この切り替えを知らずに時期外れの御年賀を渡すと、相手に気を遣わせることがあります。
自分または相手が喪中の年は、そもそもお年賀を控えて寒中見舞いに回します。判断の基準と掛け紙の選び方は、喪中のお歳暮は贈ってよい?四十九日で変わる時期と掛け紙でまとめています。
寒中見舞いとして贈れるのは、松の内が明けてから立春の前日までです。年始に訪問できなかった相手へは、この期間に改めて伺うという選択肢があります。
のし紙は紅白の蝶結び
表書きは「御年賀」、その下に名字
お年賀には、紅白の蝶結びの水引が付いたのし紙を掛けます。蝶結びは何度ほどいても結び直せる形なので、繰り返しあってよい慶事に使われます。新年のあいさつは毎年繰り返されるものなので、この形が選ばれます。
表書きは水引の上に「御年賀」または「お年賀」と書き、水引の下に贈り主の名字を書きます。会社として贈る場合は、名字の代わりに会社名を入れます。
持参と配送で変わる点
手渡しする場合は、のし紙を包装紙の外側に掛ける外のしにします。表書きがすぐ見えるほうが、あいさつの品であることが伝わりやすいためです。配送する場合は、配送中にのし紙が傷まないよう包装紙の内側に掛ける内のしを選びます。
金額の目安は相手によって変わる
お年賀は訪問時の手土産なので、相手に気を遣わせない範囲に収めるのが基本です。相場は情報源によって幅がありますが、おおむね次の範囲に収まります。
| 贈る相手 | 金額の目安 |
|---|---|
| 友人・知人・近所 | 1,000円から2,000円程度 |
| 両親・義両親・親戚 | 2,000円から3,000円程度 |
| 上司 | 3,000円から5,000円程度 |
| 取引先 | 5,000円程度 |
上限の目安は5,000円あたりです。これを大きく超えると、相手が返礼を考えなければならなくなり、あいさつという本来の趣旨から外れていきます。高価なものを贈りたい場合は、お年賀ではなくお歳暮のほうが収まりがよくなります。
準備は12月中に済ませておく
お年賀は年明けに渡すものですが、探し始めるのは年内が現実的です。年始は店舗も配送も動きが鈍く、選択肢が狭まるためです。
当店の受注は12月が1月の3.07倍
当店(伊達のくら)の2024年4月から2026年7月までの28ヶ月分、45,587件の受注を月別に集計しました。1ヶ月あたりの平均受注件数を月ごとに出し、全月の平均を1.00とした比率が次の表です。
| 月 | 平均比 | 月 | 平均比 |
|---|---|---|---|
| 12月 | 2.04倍 | 4月 | 0.93倍 |
| 11月 | 1.20倍 | 2月 | 0.85倍 |
| 8月 | 1.13倍 | 5月 | 0.80倍 |
| 9月 | 1.06倍 | 3月 | 0.78倍 |
| 7月 | 1.01倍 | 6月 | 0.78倍 |
| 10月 | 0.76倍 | 1月 | 0.66倍 |
12月が年間で最も多く、平均の2.04倍でした。一方で1月は0.66倍まで落ちます。件数で見ると、12月は1ヶ月あたり3,374件、1月は1,100件です。12月と1月を直接比べると3.07倍の差があり、贈り物の需要は年内に大きく偏っていることが分かります。
この偏りは、年明けに品物を探す人が少ないことを意味しません。むしろ、年内に贈る前提で世の中が動いているため、1月に入ってから探すと、選べる範囲がすでに狭まっているという読み方ができます。お年賀を用意するなら、お歳暮を手配するタイミングで一緒に決めておくと、選択肢が広い状態で選べます。
なお、この集計は28ヶ月分で、12月のデータは2回分です。年による振れ幅までは示せていない点にご注意ください。ギフト・贈り物の一覧では、年末年始に贈りやすい商品をまとめています。
食べ物をお年賀に選ぶときの判断基準
年始は相手の在宅と冷蔵庫の余裕を考える
年始は帰省や来客で家を空けることが多く、冷蔵庫にも余裕がない時期です。日持ちのしないものや、届いてすぐ調理が必要なものは、相手の負担になりやすくなります。
冷凍で長く保存できるものは、この点で扱いやすくなります。相手の都合のよいときに解凍して食べられるため、渡す側もタイミングを気にせずに済みます。
量は世帯人数から逆算する
年始は家族が集まる場面が多いため、少なめだと行き渡らないことがあります。一方で多すぎると冷凍庫を圧迫します。牛たんの場合、一人前は150グラム前後が目安になるので、集まる人数から必要量を逆算すると過不足が出にくくなります。
牛たんをお年賀に選ぶ場合
牛たんは冷凍で届くため保存期間に余裕があり、焼くだけで一品になります。年始に人が集まる場面とも相性がよく、相手の都合に合わせて食べてもらえます。
金額の目安に照らすと、上司や取引先向けの3,000円から5,000円の帯には厚切り大トロ牛たんの150グラム(3,280円)が収まります。両家であらたまって渡す場面には、塩味と味噌味を組み合わせた【極】大トロ牛たんセット(4,180円から)が選ばれています。
当店の牛たんは、たん元の中心にある芯の部分だけを使っています。牛一頭から取れるのは約200グラムで、職人が一枚ずつ手切りしています。あらたまった場面で渡すものとして、由来を説明できる品であることは選びやすさにつながります。
よくある質問
- お年賀はいつまでに渡せばよいですか?
- 松の内のあいだです。関東では1月7日まで、関西では1月15日までが目安とされます。地域や家庭によって幅があるため、相手の出身地に合わせると行き違いが起きにくくなります。判断に迷う場合は関東の1月7日を基準にすると、どちらの地域でも期間内に収まります。
- 松の内を過ぎてしまった場合はどうしますか?
- 表書きを「寒中御見舞」に改めて渡します。贈れるのは松の内が明けてから立春の前日までです。時期を過ぎた品に「御年賀」と書いたままにはしません。
- お年賀の金額の相場はいくらですか?
- 相手によって変わります。友人や近所へは1,000円から2,000円程度、両親や親戚へは2,000円から3,000円程度、上司へは3,000円から5,000円程度、取引先へは5,000円程度が目安です。上限は5,000円あたりで、これを大きく超えると相手が返礼を考えることになります。
- お年賀ののし紙はどれを選びますか?
- 紅白の蝶結びの水引が付いたのし紙です。表書きは水引の上に「御年賀」、下に贈り主の名字を書きます。手渡しなら包装紙の外側に掛ける外のし、配送なら内側に掛ける内のしを選びます。
- お歳暮とお年賀は両方贈るものですか?
- 両方贈るのが正式とされますが、どちらか一方にする例も増えています。一方にする場合は、金額の重みがあるお歳暮を優先し、年始は品物を省いてあいさつだけにする形が選ばれやすくなっています。
参考にした資料
伊達のくら(Shopify)の受注実績/2024年4月から2026年7月の28ヶ月・45,587件の月次集計(2026年8月18日時点)。お年賀の時期・のし・相場は一般的な慣習に基づく記載で、地域や家によって幅があります。
