ホルモンには、独特の名称がつけられている部位がたくさんあります。「ミノ」もその一つです。ミノと聞いても、ミノがどの部位に該当するホルモンなのか、すぐには分からない人も多いのではないでしょうか。
どこの部位であるかを知らないまま食べるよりも、部位や味、食感の特徴などを知ると、より深く、ホルモンを楽しめるかもしれません。
今回は、ミノの部位や特徴、美味しく焼くコツについてご紹介します。
ミノの部位はどこ?味は?
では早速、ミノの部位や味の特徴について解説します。
ミノの部位と味の特徴
ミノは、牛の第一胃にあたる部位です。牛をはじめとした反芻動物は4つの胃袋をもっています。反芻とは、一度飲み込んだ食べ物を再度口の中に戻し、再び噛んでから飲み込む消化の仕組みです。
ただし、4つの胃袋があるといわれているものの、独立した胃袋が4つあるわけではありません。一つの大きな臓器の中が4つの部屋に仕切られており、それぞれを第一胃、第二胃、第三胃、第四胃と呼んでいるのです。
第一胃であるミノの中には食物繊維を分解できる微生物が生息しています。牛は、食べた草を唾液と混ぜ合わせ、ミノで微生物の力を借りて栄養として吸収できる形に分解しています。ミノは、コリコリとした食感が特徴ですが、これは、大量の草と唾液をしっかり混ぜ合わせることができるよう筋肉が発達しているためです。この筋肉が噛み応えのある食感を作り出しているのです。
ミノは筋層がおおく、脂が少ないため、あっさりとした味わいが特徴です。コリコリ、サクサクとした歯ごたえが特徴であり、食感を楽しむ部位ともいわれます。
牛の胃の名称
ご紹介したように、牛の第一胃はミノと呼ばれます。また、第二胃はハチノス、第三胃はセンマイ、第四胃はアカセンマイ(ギアラ)と呼ばれています。
ミノは、開いた形がわらでできた昔の雨具である「蓑」に似ていることから名づけられたといわれています。ハチノスは蜂の巣のように六角形の模様があること、センマイは何枚ものヒダが重なっている様子が名前の由来です。アカセンマイは、赤色をしており、センマイに近い部位であることが名前の由来となっています。
ミノと上ミノ、ミノサンドの部位や味の違い
焼肉店やホルモン焼きのお店に行くと、ミノのほかに、上ミノやミノサンドといったメニューが用意されている場合があります。
上ミノは、ミノの中でも厚みがある部位を切り出したもので、ミノに比べると厚く、歯切れのよい食感、噛むほどに広がる旨味と強い弾力が特徴です。また、筋肉の間に脂が挟まった状態の部位をミノサンドといいます。まさに、ミノの間に脂がサンドされている状態であり、コリコリとしたミノ特有の食感と、ジューシーな脂のハーモニーを楽しめる部位です。
ミノとその他のホルモンとの違いは?
ミノは牛の第一胃にあたる部位ですが、牛のホルモンにはその他にもさまざまな部位があります。ここでは、牛の第二胃であるハチノスや第三胃であるセンマイ、牛の大腸にあたるシマチョウとの違いをご紹介します。
ハチノスとの違い
ハチノスは、蜂の巣のような網目状のヒダが特徴的な部位です。ミノと同様、脂はほとんどなく、あっさりとした味わいですが、ミノよりも薄く、蜂の巣のような形状をしているためクニュクニュとした噛み心地を楽しめます。網目部分に調味料がしみ込みやすく、噛むほどに旨味が染み出します。
センマイとの違い
センマイは全体的に薄い黒色をしており、薄いヒダが何枚も重なった形状が特徴です。焼肉店などで目にするミノは白い色をしていますが、実はミノも黒い皮に覆われています。お店では、皮を剥いた状態で提供されているのです。
ミノ同様、センマイにも脂がほとんどなく、食感はコリコリとしています。しかし、ミノに比べるとセンマイの方が薄いため、よりシャキシャキとした歯ごたえとなります。焼肉で食べる際には、強火で表面を炙ると香ばしさが際立ちますが、湯引きをして細切りにしたセンマイ刺しとして提供しているお店も多くあります。
シマチョウとの違い
シマチョウは、牛の大腸にあたる部位です。縞々の模様がついていることから、シマチョウと呼ばれます。ホルモン焼きといえば、シマチョウを指すケースが多くなっています。
ミノは脂が少ないあっさりとした味わいであるのに対し、シマチョウは濃厚な脂の旨味とコクを味わえる部位です。また、食感にも違いがあります。シマチョウはプルプルとした弾力のある柔らかさが特徴的で、焼くとシマチョウ特有の食感とあふれ出す脂の旨味を同時に楽しめます。
ミノの美味しい焼き方のポイント

ミノは焼くことで、コリコリとした独特の食感を楽しめます。ただし、ホルモンであるため、独特の臭みがあり、美味しく食べるためには下処理が必要です。ここでは、ミノの下処理の方法と美味しい焼き方のポイントをご紹介します。
下処理の方法
ミノを流水できれいに洗い、ぬめりや汚れを落とします。全体に塩を振り、もみ込むようにしてから水で洗い流すと、より臭みを除去できます。
また、ミノはそのままだと硬く、噛み切れないため、表には格子状、裏には繊維を断ち切るように浅い切れ込みを細かく入れます。臭みが気になる場合は、カットした後も水に浸けておくと臭みを抜きやすくなります。
焼き方のポイント
ミノは脂が少ない部位のため、焼き過ぎるとパサついて硬くなってしまいます。焼くときには、じっくり火を入れるのではなく、強火でさっと焼くことがポイントです。焼き始めは皮目を下にし、表面がピンク色から白っぽい色に変わり、隠し包丁を入れたところが開いて水分が浮き出てきたら裏返します。網の上でコロコロと転がしながら中心までしっかり火を通し、内側も白くなったら食べごろです。
ミノのカロリーと栄養素とは?
ミノは、低脂肪・高たんぱくで非常にカロリーの低い部位です。カルビなどの肉やシマチョウに比べると脂質が少ないため、ダイエット中に焼き肉やホルモン焼きが食べたいときにもおすすめです。ただし、筋肉に脂肪がサンドされているミノサンドは、ミノよりも脂肪やカロリーは高くなります。
茹でたミノの主な栄養素をご紹介します。
<ミノに含まれる主な栄養素>
|
成分名 |
100gあたりの値 |
|
エネルギー |
166kcal |
|
タンパク質 |
24.5g |
|
脂質 |
8.4g |
|
炭水化物 |
0g |
|
カリウム |
130mg |
|
マグネシウム |
14mg |
|
鉄 |
0.7mg |
|
亜鉛 |
4.2mg |
|
ビタミンA(レチノール) |
1μg |
|
ビタミンB1 |
0.04mg |
|
ビタミンB2 |
0.14mg |
|
ナイアシン |
1.7mg |
|
ビタミンB6 |
0.01mg |
|
ビタミンB12 |
2.0μg |
|
葉酸 |
3μg |
|
パントテン酸 |
0.49mg |
出典元:文部科学省「食品成分データベース」
まとめ
ミノは牛の第一胃にあたり、あっさりとした味わいとコリコリとした歯触りが特徴的な部位です。ミノを自宅で美味しく食べるためには、丁寧な下処理が必要になります。しかし、ホルモンを食べてみたいけれど、下処理は面倒だと感じる方も少なくないのではないでしょうか。
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ぜひ、ホルモンごとの味わいの違いをご自宅で確かめてみてください。
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