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お肉にアレルギーはあるの?注意すべき症状や食品を紹介

日本人の3人に1人は、スギ花粉によるアレルギーであるスギ花粉症にかかっているといわれており、何らかの物質にアレルギー症状を発症する人は増加しています。

また、特定の食べ物を食べたり、触れたりした後にかゆみが出たり、せきや鼻水などの症状が現れる食物アレルギーを持つ人も少なくありません。

食物アレルギーを起こす食品にはさまざまな種類があり、中にはお肉でアレルギー症状が起きてしまうケースも出ています。

今回は、肉アレルギーの概要や、お肉にアレルギーがある方が気を付けるべきポイントなどについてご説明します。

 

肉アレルギーはあるの?

お肉を食べてアレルギー症状を発症する人はそれほど多くはありません。

しかし、牛肉や豚肉、鶏肉を食べてアレルギー症状を発症する人がいるのも事実です。

ただし、すべてのお肉が食べられないというケースはほとんどありません。

 

牛肉・豚肉・鶏肉は特定原材料に準ずるアレルギー表示対象品目の1

食物アレルギーの症例の多いエビ、カニ、クルミ、小麦、そば、卵、乳、落花生は「特定原材料」と呼ばれます。

特定原材料を使用した加工食品は、容器包装に必ず、これらを使用している旨を表示しなければなりません。

また、特定原材料ほどではないものの、アレルギー症例が見られる食品は「特定原材料に準ずるもの」とされ、容器包装への表示が推奨されています。

特定原材料に準ずるものの中には、牛肉、鶏肉、豚肉が含まれているのです。

 

肉アレルギーの主な症状

肉アレルギーの人は、アレルギー源となるお肉を食べた際、次のような症状が見られます。

 

・皮膚のかゆみや蕁麻疹、発疹

・鼻水やくしゃみ、のどのかゆみ、喘息のような症状

・吐き気、嘔吐、腹痛、下痢

 

肉アレルギーの原因物質

お肉を食べたときにアレルギー症状が現れる原因は、お肉の中にアレルギー症状を引き起こす物質が含まれているからです。

牛肉・豚肉には共通の物質が含まれており、その物質がアレルギー症状を招くことが分かっています。

また、鶏肉の場合は豚肉・牛肉とは異なる物質がアレルギーに関連しています。

 

豚肉と牛肉アレルギーの原因物質

豚肉と牛肉のアレルギーはα-gal」と呼ばれるオリゴ糖の一種が一つの原因です。

α-galは、単独で存在するわけではなく、糖タンパクなどと結合した状態で体内に存在します。

豚や牛などをはじめとしたほとんどの四足動物の哺乳類は、α-galと結合した糖タンパクを合成できますが、人間を含めた霊長類にはα-galを含む糖タンパクは見られません。

また、霊長類だけでなく、鳥類や魚類にもα-galは含まれていないことも分かっています。

 

鶏肉アレルギーの原因物質

豚肉や牛肉アレルギーの原因物質はα-galですが、鶏肉アレルギーは鶏肉の中に含まれるたんぱく質であるαパルブアルブミンやミオシン軽鎖が関係していると考えられています。

 

肉アレルギーの人が食事で注意すべきこと

肉アレルギーがある人が食事をする際、または肉アレルギーのある人に食事を提供する際には次の点に注意しましょう。

 

アレルギーを起こす肉を料理に使わない

肉アレルギーがある人は、アレルギーの原因となるお肉を料理に使用することは避けましょう。

肉アレルギーを持つ人は、お肉だけでなく、お肉を利用した加工食品でもアレルギーを発症するおそれがあります。

そのため、牛肉や豚肉、鶏肉から抽出した成分を使ったキューブ状や粉末状のブイヨンも避けたほうがよいケースがあるのです。

肉アレルギーがある場合は、魚の出汁を使ったり、不足する栄養素はアレルギーのないお肉や魚肉などで補ったりするとよいでしょう。

また、肉アレルギーがあっても、お肉の出汁については食べられる場合もあります。

「お肉を食べるとアレルギー症状が見られるものの、まだ医療機関を受診したことがない」といった場合は、早めに適切な診断を受けることをおすすめします。

 

お肉を使った加工食品にも注意が必要

カレーやシチューのルー、カップラーメン、インスタントラーメンなどにも、牛肉や豚肉、鶏肉などから抽出された成分が使われている場合も少なくありません。

そのほか、スナック菓子にもお肉由来のエキスやパウダーが含まれているケースがあります。

肉アレルギーがある場合には、原材料表示を必ずチェックし、お肉はもちろん、お肉由来の成分が含まれていないかも必ずチェックすることが大切です。

 

マダニやネコと肉アレルギーの関係

 実は、マダニやネコと肉アレルギーの関連性が指摘されています。

なぜ、マダニやネコが肉アレルギーと関連するのでしょうか。

 

マダニにかまれると肉アレルギーになる?

牛肉や豚肉などの哺乳類の肉には、アレルギーの原因物質となるα-galが含まれています。

α-galは、牛や豚だけでなく、イノシシやウサギ、シカ、クマなどのほとんどの哺乳類に含まれているのです。

屋外に生息するマダニは、野生生物に寄生し、吸血します。

野生生物の体内に含まれているα-galを体内に取り入れたマダニが人をかんだ場合、マダニを介してα-galが人間の体内に入り込む場合があるのです。

体の中にα-galが入り込むと、免疫作用によってα-galに対する抗体が作られます。

体の中にα-galの抗体を持つ状態で豚肉や牛肉を食べると、体がα-galを攻撃するようになり、アレルギー症状が起きます。

マダニにかまれた回数が多いほどアレルギー症状が悪化することもあるといわれており、マダニにかまれた経験がある人は肉アレルギーにも注意しなければなりません。

 

ネコアレルギーの人は豚肉アレルギーになりやすい?

ネコアレルギーの人の約13%は、豚肉に対してアレルギーを発症するといわれています。

そのため、Pork-Cat Syndromeと呼ばれていますが、中には豚肉ではなく、牛肉を食べたときにアレルギー症状が現れる人もいるようです。

ネコの毛や皮膚、唾液、血液、尿などには血清アルブミン(Fel d 2)と呼ばれるたんぱく質が含まれています。

ネコを飼育しているときにこれらのたんぱく質を吸い込むと、ネコアレルギーを発症するケースがあります。

ネコアレルギーの人は、血清アルブミンであるFel d 2が体内に入るとアレルギー症状を発症しますが、豚肉にはネコの血清アルブミンであるFel d 2に似た血清アルブミンSus sが含まれているのです。

体の中にSus sが入ると、体はFel d 2が侵入してきたと勘違いをし、Sus sを攻撃し始めます。この反応を交差反応といいます。

つまり、ネコアレルギーの人が豚肉を食べると、体が豚の血清アルブミンをネコの血清アルブミンと間違えて認識して交差反応が起きることで、体がアレルギー反応を起こす場合があるというわけです。

 

肉アレルギーの治療法について

残念ながら、現時点では、食物アレルギーを完治させる薬はなく、肉アレルギーも完治させることはできません。

したがって、アレルギーが判明した場合には、原因となるお肉を特定し、極力摂取しないようにすることが大切です。

また、食物アレルギーの場合、アレルギー症状が出ない程度の原因物質を摂取し、少しずつ体を慣れさせながら、アレルギーを克服させる食物経口免疫療法という取り組みがあります。

しかし、この療法によってアナフィラキシーショックが起こる可能性もあるため、アレルギーを専門とした医師の指導のもとで行う必要があります。

お肉を食べた後に皮膚のかゆみや発疹、鼻水、せきなどの症状が見られた場合は、医療機関を受診し、アレルギー検査を受けるようにしましょう。

その上で食物経口免疫療法を受けるべきかどうか、医師と相談することをおすすめします。

 

お肉の代替品にどんなものがある?

お肉には、体に必要な栄養素であるたんぱく質や鉄、ビタミンB12などが含まれています。

そのため、肉アレルギーによってお肉を食べられなくなってしまった場合、これらの栄養素が不足するおそれがあるのです。

肉アレルギーの場合には、アレルギーを発症しない種類のお肉やそのほかの食品を積極的に摂取して、栄養を補うようにしましょう。

お肉の代替品には次のようなものがあります。

 

魚介類でたんぱく質と鉄を補おう

たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚、髪の毛、爪など体のあらゆる組織を作る材料になっている栄養素です。

そのため、たんぱく質が不足すると筋力が低下し、わずかな活動でも疲れを感じやすくなってしまいます。

また、たんぱく質はホルモンや消化酵素、神経伝達物質、抗体などの材料でもあります。

したがって、たんぱく質が不足すると、やる気が起きなかったり、集中力が低下したり、病気にかかりやすくなったりとさまざまなトラブルを招くおそれがあるのです。

魚もお肉と同様に、動物性たんぱく質を豊富に含む食品です。

お肉のアレルギーがある場合には、上手に魚介類を摂取し、たんぱく質を補うようにしましょう。

また、お肉には体に吸収されやすいヘム鉄が豊富に含まれています。

鉄が不足すると、赤血球に含まれるヘモグロビンが減少する鉄欠乏性貧血になりやすく、体に十分な酸素を供給できなくなります。

貧血になると、集中力の低下やめまい、動悸、疲れやすいといった症状が見られます。

鉄には、お肉や赤身の魚に含まれるヘム鉄と、野菜や牛乳などに多く含まれる非ヘム鉄があります。

非ヘム鉄は吸収率が低いため、肉アレルギーがある場合には赤身の魚を積極的に食事に取り入れてヘム鉄を補い、さらに非ヘム鉄の吸収率を高めるビタミンCも積極的に摂るなど工夫をすると良いでしょう

 

卵にはたんぱく質やビタミン類が豊富

卵もたんぱく質を豊富に含む食材です。

人間の体内にあるたんぱく質は20種類のアミノ酸の組み合わせによって作られています。

この20種類のアミノ酸のうち、体の中では合成できない、または合成できてもその量がごくわずかなアミノ酸が9種類あります。

このアミノ酸を必須アミノ酸といいます。9種類の必須アミノ酸は、体の中では作れないため、食べ物から摂取するしかないのです。

食品に含まれるたんぱく質の質を示す指標に「アミノ酸スコア」と呼ばれるものがあります。

アミノ酸スコアは、食品に含まれる必須アミノ酸のバランスを数値化したものです。

アミノ酸スコアが高い食品ほど、必須アミノ酸がバランスよく含まれている食品であると考えることができます。

豚肉、牛肉、鶏肉といったお肉は、必須アミノ酸をバランスよく含む食品であり、お肉のアミノ酸スコアは満点の100点です。

そして、卵もアミノ酸スコアが100点の良質なたんぱく質なのです。

また、卵はビタミンCと食物繊維以外の栄養成分をすべて含んでいるため、完全栄養食品とも呼ばれています。

肉アレルギーがある方は、卵も上手に取り入れながら、必要な栄養素を補うようにしましょう。

 

プラントベースミート

プラントベースミートとは、最近注目を集めている、植物性の原料だけで作られた代替肉です。

プラントベースミートにはいくつかの種類がありますが、大豆を利用したもの、小麦のグルテンを利用したもの、えんどう豆を利用したものの3つが一般的に知られています。

欧米ではえんどう豆を使用したものが多いようですが、日本では大豆を主原料にしたものを中心に流通しています。大豆ミートという言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

プラントベースミートは、以前はベジタリアンやビーガンなど、動物愛護や健康の観点から肉を摂取しない生活を送る人向けの食品でした。

しかし、家畜の飼育や家畜に与える飼料を育てるために多くの土地が開拓され、森林が失われていることなどから、プラントベースミートは環境にも配慮した食材であるという面でも注目を集めるようになりました。

また、お肉に比べて保存期間が長いため、フードロス対策や人口増加による食糧問題にも対応できる食品として期待されているのです。

プラントベースミートは、お肉を使っていないにもかかわらず、お肉のような味わいを楽しめる食材であり、植物性たんぱく質も豊富に含まれています。

肉アレルギーがある方は、魚や卵などと上手に組み合わせながらプラントベースミートを活用してみてもよいでしょう。

 

成形肉でアレルギーが起きる場合も

実は、成形肉でアレルギーが起きる場合があります。成形肉とは、さまざまな部位の細かい肉を集めて、結着剤で固め、1つのお肉にしたものです。

サイコロステーキと呼ばれるキューブ状のお肉には、成形肉が使われている可能性があります。

成形肉の結着剤には、牛乳や乳製品由来のカゼインという成分が含まれているケースがあり、乳製品アレルギーがある人が成形肉を食べると、アレルギー症状が出るおそれがあります。

この場合のアレルギーの症状は、肉が原因ではなく、乳製品が原因となります。

そのため、肉アレルギーがないものの乳製品アレルギーを持つ人が成形肉を食べると、アレルギー症状が出てしまうケースがあるのです。

場合によっては、アナフィラキシーと呼ばれる重い症状が出る場合もあるため、乳製品アレルギーのある人がお肉を食べる際には、成形肉ではないか、食べる前にしっかり確認するようにしましょう。

 

まとめ:お肉を食べる際には、伊達のくらの安心素材のお肉を!

それほど数は多くありませんが、お肉を食べるとアレルギー症状が現れる人がいます。

ただ、すべてのお肉に対してアレルギー反応が出るケースは少ないため、何らかの肉アレルギーがある人でも、ほかの種類のお肉であれば食べられることがほとんどです。

また、成形肉でアレルギーが起きる可能性もあるため、乳製品アレルギーがある人は注意しなければなりません。

伊達のくらでは、肉アレルギーがある方でも食べられるお肉を選べるよう、仙台名物の牛タンのほか、豚タン、豚カルビ、鶏せせりなどさまざまな種類のお肉をご用意しています。

また、成形肉は一切使用していない安心素材です。

お肉を食べる際には、ぜひ安心素材の伊達のくらのおいしいお肉をご賞味ください。

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