野菜もたっぷり取れるもつ鍋は、季節を問わず人気の高いメニューです。
冬はもつ鍋で、おなかの中から温まりたいという方が多くなります。
また夏には、暑さを乗りきるスタミナをつけるために、ニンニクがたっぷり入ったもつ鍋を食べる方もいるのではないでしょうか。
おいしいもつ鍋を食べるためには、絶対に必要なことがあります。それはもつの下処理です。
では、なぜもつを食べるときには下処理が欠かせないのでしょうか。
今回は、もつ鍋を作る際に下処理が欠かせない理由と、下処理をする際の注意点などについてご説明します。
もつ鍋を作る際には下処理が必要な理由
では早速、なぜもつ鍋を作る際に下処理が必要になるのか、その理由をご説明します。
下処理は臭みを取るため
もつ鍋だけでなく、もつ煮込みを作る場合なども下処理が欠かせません。
それは、下処理をすることで、もつ独特の臭みを取り除けるからです。
もつの臭みの原因は、もつに付着している脂や汚れです。
下処理をして、しっかりと不要な脂や汚れを取り除くことで、もつをよりおいしく食べられるようになります。
市販されているもつの場合、下ゆでがなされたボイル済みのものもあります。
ボイル済みのもつを使ってもつ鍋を使う場合でも、もう一度下処理をしてからもつ鍋に使用したほうが、においを取り除くことができます。
なぜなら、ボイル済みのもつでも、脂や汚れが取りきれていないケースがあるからです。
下処理をしないとどうなる?
下処理をせずにもつ鍋を作った場合、もつの脂や汚れがスープに溶け出します。
そのため、食材全体にもつ独特のにおいが付いてしまうのです。
また、臭みの原因となる脂をしっかり取り除いていないため、こってりとしすぎた、脂っこいもつ鍋になってしまうでしょう。
下処理は面倒だと感じるかもしれませんが、せっかくもつ鍋を作るのであれば、おいしく食べられるよう、必ず下処理をすることをおすすめします。
初心者でもできる簡単なもつの下処理方法をご紹介
もつの下処理は、もつの臭みを取るために欠かせない作業です。
しかし、下処理は面倒なのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。
反対に、手間はかかってもしっかりと下処理をして、おいしいもつ鍋を作りたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、初心者向けの簡単なもつの下処理方法と、しっかりとした下処理の基本的な方法についてご説明します。
初心者向けのもつの下処理法
初心者の方やもつの下処理が面倒だと感じる方にぜひ試していただきたい方法が、塩を使ってきれいに洗った後に、ゆでこぼす方法です。
ゆでる時間はもつの量や状態によって変わります。
ボイル済みのもつの場合は、5分程度を目安にするとよいでしょう。また、生のもつを使う場合は10分程度が目安です。
ゆでた後、ざるにあげて湯を切り、もう一度もつをよく洗い、脂や汚れを取り除いたら下処理は完了です。
もつの下処理の基本
塩で洗い、ゆでこぼすという下処理で、もつ特有の臭みの大半は取り除けます。
しかし、もっとしっかり臭みを取りたいという方は、もつの下処理の基本を覚えておくとよいでしょう。
もつの臭みをしっかりと取る、下処理の手順をご説明します。
1.塩と水で洗う
もつをボウルに入れ、塩を振って、もつ全体をもみ込むようにしながら洗います。
塩には、もつのぬめりや臭みの原因となる成分を浮かび上がらせる効果があるといわれています。
しっかりもつを洗ったら、たっぷりの流水で十分に汚れを洗い流しましょう。
2.牛乳に漬ける
次に、ボウルの中に牛乳ともつを入れて、30分から1時間ほど漬け込みます。
牛乳は、レバーの臭みを取る際にも用いられる方法です。
牛乳に含まれるたんぱく質がにおいのもとを吸着し、もつの臭みを軽減してくれるのです。
牛乳は、もつが浸る程度の量でかまいません。
また、生のもつの場合、牛乳に漬けている間にもつの鮮度が落ちないように、冷蔵庫に入れておくようにしましょう。
漬け込んだら、冷蔵庫から取り出し、牛乳を捨てて、水を替えながらもみ洗いをします。
最後に流水をかけてしっかり牛乳を洗い流すと、牛乳臭さが残ることもありません。
3.小麦粉をもみ込む
次に、小麦粉をもつに振りかけます。
小麦粉は、薄力粉でも強力粉でもかまいません。
しっかり小麦粉をもみ込んだ後、流水で、もつに付着した小麦粉を洗い流していきます。
この段階になると、塩、牛乳、小麦粉がにおいを吸着し、もつのにおいもだいぶ軽減されているはずです。
ここまで下処理をしても、まだにおいが気になる場合は、次の工程に進みます。
4.下ゆでをする
沸騰したお湯の中にもつを入れ、ボイル済みのもつは5分、生のもつは10分程度下ゆでをします。
ショウガや長ネギなど、臭みを取る効果のある野菜を一緒に入れてゆでると、より臭みを感じにくくなるでしょう。
ゆで終わった後はざるにあげ、流水でもう一度洗い流したら、もつの下処理の完了です。
時間を短縮して臭みを取りたいときは
もつの下処理をしっかりしたいけれど、時間がないという場合には、何回かゆでこぼすだけでも臭みを取り除くことができます。
ただし、ゆですぎるとお湯の中にもつのうま味成分も流れ出てしまうので、ゆですぎには注意しなければなりません。
もつ鍋に使われることが多いホルモンの種類は?
もつは、ホルモンのことであり、内臓肉のことです。
例えば、レバーや牛タンなどもホルモンの一種となります。
では、もつ鍋に使われるのは、どの種類のホルモンなのでしょうか。
ショウチョウやシマチョウなどが代表的
もつ鍋に使われるホルモンは、白もつと呼ばれるショウチョウ(牛の小腸)やシマチョウ(牛の大腸)を使用するケースが多くなっています。
牛の胃や腸は、白い色をしているため、白もつと呼ばれるのです。
白もつにはそのほか、センマイ、ギアラ、ハチノスなどが含まれます。
もつ鍋には、白もつをミックスさせて作るもののほか、ショウチョウだけを使用したもつ鍋があります。
もつ鍋には、下処理の手間が少ないボイルもつが向いている?
スーパーなどでは、下処理済みと書かれたボイルもつを見かけることが多いでしょう。
先ほどご説明したように、ボイルされたもつであっても、脂や汚れが除去しきれていない場合、臭みの原因となるため、もう一度下処理をしたほうが賢明です。
しかしながら、生のもつに比べると一度ボイルされている分、下処理の手間は軽減できるでしょう。
そのため、自宅でもつ鍋を作るのであれば、ボイルもつを使ったほうがよいのではと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、おいしいもつ鍋を作りたいときは、ボイルされたもつではなく、生のもつを選ぶことをおすすめします。
ボイルされたもつを使ったもつ鍋の場合、生のもつを使ったときのような、プリプリとした食感は楽しめません。
ボイル済みのもつは、しっかりゆでてあるために、もつ鍋ならではの食感を楽しめないケースが多いのです。
ただし、おいしいもつ鍋を作る際には、生のもつであっても、鮮度を重視することが大切です。
もつ鍋をよりおいしくするためのポイント
もつ鍋をおいしく作るコツは、新鮮なもつを選び、しっかりと下処理をして臭みを取ることです。
下処理はもつ鍋をおいしく作る最大のポイントにもなるといえますが、もつ鍋をよりおいしく食べるためには、一緒に入れる具材選びも重要になります。
もつ鍋に合う野菜と具材選び
もつ鍋に入れる定番の野菜といえば、キャベツやニラ、ニンニク、鷹の爪です。
また、季節によってはキャベツの代わりに白菜を入れてもおいしく仕上げられます。
そのほか、もやしを入れるとシャキシャキとした歯触りがポイントとなり、もつ鍋に新たな食感を加えられます。
また、えのきやしめじ、エリンギなどのキノコ類はうま味成分もたっぷり含まれており、もつ鍋にもぴったりです。
より深いうま味を加えたい場合は、ごぼうを入れてみましょう。
ごぼうの硬い食感ともつの柔らかな食感の、対照的な歯ごたえを楽しめます。
いつもと違うもつ鍋を食べたいときは、こんにゃくを入れたり、明太子を入れたりしてみてもよいでしょう。
味付けを替えたい場合はキムチを入れると、キムチ鍋とももつ鍋ともまた違う味わいを楽しめます。
お子さんも一緒に楽しみたいときには、ソーセージや鶏肉のつくねを入れると喜ばれます。
もつ鍋に合うシメには何がある?
もつ鍋のシメといえば、ちゃんぽん麺が定番です。
ちゃんぽん麺とは、直径2mmほどの太さの中華麺のことで、しっかりと太さがあるために、もつ鍋で煮込んでもしっかりコシをキープできるのです。
もつのうま味が染み出たスープをしっかり吸ったちゃんぽん麺は、もつ鍋のシメにぴったりです。
ちゃんぽん麺とは反対に、細めの中華麺ももつ鍋には合います。
麺が細いため、ちゃんぽん麺よりも表面にスープがよく絡み、濃厚な味わいを楽しめます。
濃い味やこってりとした味がお好きな方は、ぜひ細めの中華麺も試してみてください。
もつ鍋のシメには、うどんやそうめんもおすすめです。
うどんの場合、しっかり煮込むと中まで味が染み込み、鍋焼きうどんのような味わいを楽しめます。
また、そうめんは短めにゆでてから、さっと鍋に入れて楽しみます。
そうめんを入れると、ちゃんぽん麺や中華麺などに比べ、あっさりとした味わいになります。
もつ鍋でおなかがいっぱいになってしまったときでも、そうめんなら食べやすいかもしれません。
そして、日本人といえば欠かせないのが米です。
もつ鍋のスープにご飯と溶き卵を入れて、雑炊として楽しめば、スープに染み出たもつのうま味を余さず楽しめるでしょう。
仕上げに青ネギを散らすと彩りもよく、最後まで飽きずにもつ鍋を楽しめます。
もつ鍋をもっとおいしくする簡単なコツ
もつ鍋をさらにおいしく食べるための簡単なコツを2つご紹介します。
1つ目は、野菜の切り方にこだわることです。
そして2つ目は、具材を投入する順番に気を付けることです。
もつ鍋の野菜の切り方
もつ鍋の定番野菜の切り方についてご説明します。
・キャベツはざく切りに
キャベツを細かく切りすぎると、煮込むうちにくたくたの状態になってしまいます。
お鍋の中で長く煮込まれることを想定して、大きめにカットするのがおすすめです。
また、大きめにカットすると触感が残るので、よりおいしく食べられます。
・ニラは5cmほどの長さに
ニラは水洗いをしてから5cm程度の長さにカットします。
切ってから水洗いをするのではなく、先に洗うことがポイントです。
先に洗うことで、もつ鍋店の盛り付けのように、美しくニラをそろえて乗せることができます。
・ニンニクはスライス
ニンニクももつ鍋に欠かせない具材です。
ニンニクは横に薄くスライスをしましょう。
芽の部分はえぐみのもとになるため、気になる場合は、芽の部分をつまようじなどで軽く押すと、簡単に取り除けます。
・鷹の爪
鷹の爪も薄く輪切りにします。
その際は、ヘタ部分を切り落とし、中の種やワタを取り出してからカットしましょう。
おいしいもつ鍋を作る具材の入れ方
もつ鍋をおいしく食べるためには、具材を入れる順番も大切です。
1.キャベツをなべ底から敷き詰める
最初に入れるのはキャベツです。
底に敷き詰めるように入れると山盛りになりますが、火を入れると柔らかくなり、かさが減るので、気にせずたっぷり入れましょう。
2.もつを入れる
次に、キャベツの上に下処理を済ませたもつを乗せます。
キャベツの上にもつを乗せることで、もつにもゆっくり火が入り、硬くなってしまうのを防げます。
3.ニラを並べてニンニクスライスや鷹の爪を散らす
もつの上にニラをきれいに並べ、ニンニクスライスや鷹の爪を散らすと、まるでもつ鍋専門店のような見た目のもつ鍋が完成します。
ニラはシャキシャキとした食感を楽しむため、最後に入れるのがポイントです。
下処理なしでおいしいもつ鍋を楽しみたいなら伊達のくらのもつ鍋セットがおすすめ
もつ鍋には下処理が大切であることをご紹介してきましたが、そうはいっても、下処理は面倒だと感じる方も少なくないのではないでしょうか。
自宅で手軽においしいもつ鍋を楽しみたいという方には、伊達のくらのもつ鍋セットがおすすめです。
伊達のくらのもつ鍋セットは、トロホルモンと呼ばれる国産牛のショウチョウだけを使用しています。
しっかり下処理をし、臭みも除去しているので、ご自宅で調理する際に下処理をする必要はありません。
スープやちゃんぽん麺もセットになっているので、野菜だけを準備すれば、ご家庭で手間なく、簡単にもつ鍋をお楽しみいただけます。
人数に合わせてセットを選びやすいよう、少人数で楽しみたい方向けの2~3人前のセット、ご家族で楽しめる4~6人前のセット、大人数で楽しめる7~9人前のセットを作りました。
また、もつだけの追加や牛タンつくねの追加も可能です。
ご自宅で手軽にもつ鍋を楽しみたい場合には、ぜひ伊達のくらのもつ鍋セットをご利用ください。
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