お家で牛タンを食べたいけれど「お家で調理すると牛タンが専門店のように柔らかくならない」とお悩みの方はいらっしゃいませんか? 独特の歯触りが牛タンの特徴ですが、調理のときに注意しないと、牛タン本来のおいしさが味わえず、硬く、パサついた風味になってしまうこともあります。
では、お家でも牛タンのうま味を存分に味わうためにはどうすればいいのでしょうか。
今回は、牛タン専門店である伊達のくらが、自宅で簡単に牛タンを柔らかくする方法についてご紹介します。
牛タンを柔らかくするために知っておきたいこと
牛タンを柔らかくする方法を知るためには、なぜ牛タンは硬くなってしまうのか、牛タンが硬くなる理由を理解しておくことが大切です。
牛タンが硬くなる理由とは
牛タンは、たんぱく質と水分を豊富に含んでいます。たんぱく質は、加熱をすると固まる性質があります。たんぱく質を豊富に含む卵を思い浮かべると分かりやすいのではないでしょうか。
卵は、火を通さない状態では、どろっとした柔らかい状態です。しかし、加熱をすると、ゆで卵や卵焼きのように固まります。牛タンも同様に、加熱をすることで、たんぱく質が変性して硬くなるのです。
また、加熱すると牛タン内部の水分も失われていきます。この水分の消失も、牛タンがパサつき、硬くなったように感じる原因となります。
牛タンを柔らかくするコツはある?
牛タンが硬くなる原因は、たんぱく質の変性と水分の消失であるとご説明しました。原因が分かれば、対策も立てやすくなります。牛タンを柔らかくするには、たんぱく質の変性と水分の消失をできるだけ避けるような調理法を選択すればいいのです。
まず、牛タンを加熱すると、たんぱく質が固まってしまいますが、このとき固まるのは繊維状のたんぱく質です。そのため、下処理によって繊維状のたんぱく質を断ち切っておけば、加熱時に極端に硬くなることはありません。
また、加熱する際の温度が高くなるほど、水分は失われ、牛タンは硬くなります。したがって、牛タンを焼くときには、火加減にも注意することが大切です。
さらに、冷凍の牛タンを焼く場合は、しっかり解凍しておかなければなりません。解凍が不十分な場合、表面だけ火が通り、中は生焼けの状態になってしまいます。長時間火を通さなければならず、水分が失われて牛タンが硬くなってしまうのです。
冷凍の牛タンを調理する際には、前日くらいから冷蔵庫に移し、低温でじっくり解凍するようにしましょう。また、調理の前には冷蔵庫から取り出して常温に戻し、強すぎない火力で火を通すことが重要になります。
つまり、牛タンを柔らかくするときには、解凍方法、下処理、加熱時の温度に気を付けることがポイントになるといえます。
初心者でもできる牛タンを柔らかくする方法!
牛タンが硬くなる原因が分かったところで、牛タンを柔らかくする方法についてご説明しましょう。
冷凍牛タンを解凍する際のポイント
冷凍牛タンは、しっかり解凍してから調理しなければなりません。安全かつおいしく解凍するためには、低温での解凍がコツです。
調理予定の前日から冷蔵庫に移して、じっくり時間をかけて解凍するとドリップも出にくくなり、おいしく解凍できます。時間がないときには電子レンジで解凍してもよいでしょう。
牛タンを柔らかくする切り込み
牛タンを柔らかくするためには、加熱することで硬くなる繊維を断ち切っておくことも大切です。
厚切り牛タンの場合は、1cm~1.5cm程度の間隔で、厚みの半分くらいまでの深さに切れ込みを入れると、サクッとした歯触りを楽しめます。
牛タンを柔らかくする下処理の方法
切れ込みを入れる以外にも、たんぱく質を分解する酵素の力を利用する方法でも牛タンを柔らかくすることができます。
玉ねぎやマイタケ、生姜、パイナップル、キウイなどは、たんぱく質の分解酵素であるプロテアーゼを豊富に含む食材として知られています。これらの食材をすりおろしたり、刻んだりしたものの中に牛タンを入れておくと、繊維がほぐれて柔らかくなります。
また、塩こうじにもプロテアーゼが含まれているため、塩こうじに漬けた牛タンも柔らかくなります。
そのほか、重曹を溶かした水に浸しておく方法も有効です。
煮込み料理なら圧力鍋を使う
牛タンブロックなどを使って煮込み料理を作る際には、圧力鍋の活用もおすすめです。
圧力鍋を使用すると、高圧状態で調理できるため、短い時間で牛タンの繊維をほぐし、柔らかくすることができます。
圧力鍋がなくても炊飯器で牛タンを柔らかく
圧力鍋がないという方でも、調理コースが搭載されている炊飯器を持っている場合、炊飯器で牛タンを柔らかく調理することが可能です。
炊飯器で調理をする際には炊飯器の説明書を読み、安全に調理できる分量や調理方法を確認しておきましょう。
牛タンをおいしく食べる調理のコツ
牛タンを柔らかくする方法が分かったら、牛タンのおいしさをより引き立たせる調理法も覚えておきましょう。
肉汁を閉じ込めて柔らかく焼くポイント
牛タンを焼くときには、冷たい状態から焼き始めるのではなく、冷蔵庫から出してしばらく置き、常温に戻してから焼くことが大切です。また、表面の温度と内部の温度の差が大きくならないよう、じっくりと焼き上げるようにしましょう。
焼きあがった後は、すぐ食べるのではなく、少し休めることもジューシーさを味わう上では重要です。
ただし、薄切り牛タンの場合はすぐに焼きあがるため、片面を数秒程度ずつ焼くだけで問題ありません。薄切り牛タンの場合も、焼いてすぐではなく、少し休ませたほうがうま味を感じやすくなります。
下味はつけたほうがよい?
厚切りの牛タンを食べるときには、下味をつけたほうがおいしく食べられます。仙台の牛タン焼きには必ず切れ込みが入っています。
切れ込みは、牛タンを柔らかくするだけでなく、下味をしみ込ませるためにも必要な工程なのです。
部位ごとの特徴と適した調理法を知る
牛タンには、脂がたっぷりのった「タン元」や繊維の多い「タン先」、その中間にある「タン中」など、部位ごとに柔らかさが異なります。そのため、比較的柔らかいタン元やタン中などは、牛タン焼きでおいしく食べられますが、タン先などは焼き料理には適していません。
部位ごとの特徴に合わせ、それぞれの部位に合った調理法を理解しておくことも、牛タンをおいしく食べるコツです。
短時間で柔らかい牛タンを楽しみたいなら牛タン焼きがおすすめ
牛タンの楽しみ方は、調理時間によっても変わります。
短時間で柔らかい牛タンを食べたいときには、タン元やタン中を使った牛タン焼きがおすすめです。特に、急いでいる場合などは薄切り牛タンを使うと、短時間で調理を終えられます。
じっくり時間をかけられるときはシチューやカレーを
じっくり時間をかけて調理ができるときには、シチューやカレーなどの煮込み料理がおすすめです。
タン先やタン下など、脂が少なく、筋肉が多い硬い部分でも、じっくり煮込むことで柔らかくなり、濃厚なタンの味わいを楽しめるようになります。
牛タンを柔らかくする調理法を種類別にご紹介
牛タンを柔らかくする調理法を、牛タンの種類別にご紹介します。
厚切り牛タンを柔らかくする方法
厚切りの牛タンを柔らかくするためには、切れ込みを入れることが大切です。前述のように、タンの表面に1cm~1.5cmほどの間隔で、牛タンの厚さの半分程度の深さまで切れ込みを入れます。このとき、裏側にも表側とは反対の向きで切れ込みを入れるとよいでしょう。
また、塩こうじや玉ねぎのすりおろしなどに漬けておくと、酵素の働きで繊維状のたんぱく質がほぐれるため、焼いても硬くなりにくくなります。
さらに焼く際には、常温に戻してから、表面だけが焦げないよう火加減に注意しながら両面を焼き、焼きあがったら少し休ませることがポイントです。
加えて、何度も裏返すと脂が落ちてしまうため、裏返すのは1回だけにしましょう。表面に脂が浮いてきたタイミングが、裏返すタイミングです。
薄切り牛タンを柔らかくする方法
前述の「肉汁を閉じ込めて柔らかく焼くポイント」でもご説明しましたが、焼肉でもおなじみの薄切り牛タンも、冷蔵庫から出してすぐ焼くのではなく、室温に戻すことが大切です。
また、何度も裏返してはいけません。厚切りの牛タンと同じように、表面に脂が浮いてきたらひっくり返します。
焼き時間の目安は、片面数秒ほどです。焼きあがったらすぐには食べず、少し休ませてから食べたほうがジューシーな味わいを楽しめます。
安い牛タンを柔らかくする方法
スーパーなどで、安い牛タンを手に入れられるケースもあるでしょう。牛タンは、柔らかいタン元やタン中よりも、タン先やタン下などのほうが値段は安くなります。そのため、値段が安い牛タンの場合、タン先やタン下の可能性があります。
また、タン中であってもタン先に近い部分の可能性があるため、柔らかく、おいしく食べるためには、煮込み料理として食べたほうがよいでしょう。
玉ねぎのすりおろしや塩こうじに漬けても、繊維をほぐし柔らかくできますが、重曹を溶かした水に浸しておくと、牛タン特有の臭みも除去しやすくなります。しっかり下処理をした後で、シチューやカレーなどで味わいましょう。
柔らかい牛タンを食べたいときは伊達のくら
牛タンは、下処理をしたり、調理方法を工夫したりすることで、柔らかくすることができます。
しかし、「お家でも手間をかけずに柔らかい牛タンを食べたい!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方には牛タン専門店である伊達のくらの商品がおすすめです。
牛タン専門店だから提供できる「牛タンスジ」
牛スジ煮込みなどで楽しめる、牛スジというお肉の存在を知っている方は多いでしょう。しかし、牛タンにもスジがあることを知っている方は少ないのではないでしょうか。
実は、牛タンにもスジがあるのです。しかし、牛タンスジは希少部位のため、一般に出回るケースは多くありません。伊達のくらでは、牛タン専門店だからこそ提供できる牛タンスジのブロック肉をWeb限定で取り扱っています。
牛タンスジはしっかりとした深みのある味わいが特徴です。伊達のくらの牛タンスジは、家庭で簡単に調理しやすいよう、下処理を徹底しています。
シチューやカレーはもちろん、牛スジ煮込みのように和風の味付けにもぴったりです。お好みの味付けでじっくり煮込んで、とろけるような優しい味わいをお楽しみください。
牛タンスジブロック
アレンジ自由自在の「牛タン中ブロック」
焼肉店では牛タンスライスとして提供されることが多いタン中を、贅沢にブロック状にカットした商品です。
タン中は、タン元とタン先の中間にある部位であり、タン元より脂が少ないものの、タン先よりは脂がのっているため、適度な脂の甘みと赤身のうま味の両方を楽しめます。タン中でも、タン元に近い柔らかい部分は、薄くスライスすると焼肉で、タン先に近い繊維が多い部分はじっくり煮込むとカレーやシチューにぴったりです。
そのほか、細かく刻んでハンバーグ用のお肉に混ぜると牛タンの食感がよいアクセントとなり、いつもとはひと味違うハンバーグを楽しめます。
アレンジ自在の牛タン中ブロックは、さまざまな調理法で牛タンを楽しみたい方におすすめです。
牛タン中ブロック
さっと焼くだけで楽しめる牛タンの定番「薄切り牛タン」
柔らかい牛タンを楽しんでいただけるよう、カットの仕方にもこだわった薄切り牛タンです。牛タンの中でも特に上質なタン芯と呼ばれる部位と、焼肉店では特上牛タンとして提供されるタン中をスライスしました。
忙しいときにもフライパンでさっと焼くだけで、焼肉店のようなおいしさを楽しめる薄切り牛タンは、お酒のお供にも、ご飯のおかずにもぴったりです。
最新の設備で衛生的にカットされた薄切り牛タンは、急速冷凍し、うま味を閉じ込めた真空パックの状態でお届けします。冷凍庫で半年間保存ができますので、食べたいタイミングで気軽に食べられるよう、冷凍庫にストックしておくのもおすすめです。
定番の薄切り牛タン焼きはもちろん、スープに入れたり、カイワレなどの野菜を巻いたりと、さまざまなアレンジでお楽しみいただけます。
薄切り牛タン
贅沢に極上の牛タンのすべてを味わい尽くせる「牛タンブロック1本」
牛タン専門店の厳しい目でチェックした高品質な牛タンを、原木と呼ばれる未加工の状態のまま丸ごと1本お届けします。極上の素材そのものの香りとうま味をまるごと丸ごと堪能できる一品です。
丸ごと1本の牛タンをお届けするため、メニューに合わせて適した部位を選び、好みの大きさにカットしてお使いいただけます。また、脂のノリ方を見ながら適した調理法を考えることもでき、牛タン料理の楽しさを無限大に広げられます。
牛タン原木は、ご家庭用だけでなく、牛タン料理を提供する飲食店にもご利用いただけるものです。幅広い牛タン料理を楽しみたい場合は、伊達のくら厳選の牛タンブロック1本をご利用ください。
牛タンブロック1本
まとめ
牛タンには、たんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は、加熱をすると変性し、固まる性質があるため、牛タンをそのまま焼くと硬くなってしまう場合があります。そのため、お家で柔らかい牛タンを楽しみたいときには、切れ込みを入れたり、玉ねぎや塩こうじ、重曹などに漬け込んだりと下処理をすることが大切です。
また、牛タンの部位によっても適した調理法は変わります。脂がたっぷりのったタン元や、脂と赤身のバランスのよいタン中は、牛タン焼きがおすすめです。繊維の多いタン先やタン下は、じっくり煮込む料理に向いています。下処理と調理法を工夫して、お家でも柔らかい牛タンを楽しみましょう。
「でも、下処理はやっぱり面倒くさい!」という方は、ぜひ、ご家庭で簡単に柔らかい牛タンをお楽しみいただける伊達のくらをご利用ください。