仕事や子育てなどで忙しく、毎日お買い物に行けない方の多くは、冷凍庫でお肉をストックしているのではないでしょうか。
また、スーパーなどでお肉が安いときにまとめ買いをして、食べきれない分を冷凍しておく方も多いでしょう。
使いたいときに解凍するだけで使える便利な冷凍肉ですが、家庭用の冷凍庫で保存できる期間はどのくらいなのか、考えたことはありますか?
今回は、冷凍肉の保存期間やお肉の種類別の冷凍方法、解凍方法などについてご説明します。
お肉の種類によって冷凍保存期間の目安は変わる!
冷凍肉にももちろん、おいしく、安全に食べるための保存期間があります。
しかしながら、お肉の種類によって目安となる保存期間は変わってきます。
ここでは牛肉、豚肉、鶏肉、ひき肉の4つに分けて冷凍肉の保存期間をご説明します。
牛肉の冷凍保存期間の目安
牛肉の冷凍保存期間の目安は約3週間から1カ月程度です。
ただし、脂肪は酸化しやすいため、脂肪が多い部位ほど、冷凍保存期間が長くなると味が落ちやすくなります。
豚肉の冷凍保存期間の目安
豚肉の冷凍保存期間の目安も約3週間から1カ月程度です。
ただし、脂肪の多い部位の場合は、冷凍期間をできるだけ短くしたほうがおいしく食べられます。
鶏肉の冷凍保存期間の目安
鶏肉の冷凍保存期間は、牛肉や豚肉よりも短く、2週間から1カ月程度です。
もちろん、目安となる冷凍保管期間が過ぎても食べられないわけではありません。
しかし、家庭用の冷凍庫で保管する場合は、冷凍の目安期間を過ぎると味が落ちる可能性が高くなります。
ひき肉の冷凍保存期間の目安
ひき肉の冷凍保存期間の目安は、2週間程度です。
ひき肉の場合、空気に触れる面積が多くなるため、酸化や乾燥が進みやすくなります。
したがって、牛肉、豚肉、鶏肉にかかわらず、ひき肉の場合は2週間以内を目安に使用するとよいでしょう。
お肉の正しい冷凍方法とは
冷凍して保管していたお肉は便利だけれど、食べたときの味は落ちるように感じるケースがあるかもしれません。
冷凍のお肉をおいしく食べるためには、冷凍する際にも注意すべき点があります。
お肉をおいしく冷凍するために、押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
パックのままのお肉の冷凍はNG
まず、スーパーなどで売られているトレーに載せられたパックの状態のまま、お肉を冷凍してはいけません。
お肉が載っているトレーは発泡スチロール製であり、断熱性が高い素材です。
そのため、トレーのまま冷凍庫に入れると、冷凍庫の冷たい空気が伝わりにくくなり、冷凍までに時間がかかってしまいます。
また、トレーに載せられたお肉の上にはラップがかけられていますが、お肉にぴったりフィットしているわけでありません。
そのため、冷凍している間に空気に触れている部分の酸化が進み、味が落ちてしまいます。
お肉を冷凍する際には、パックのまま冷凍庫に入れてはいけません。
お肉は鮮度の高いうちに冷凍する
お肉はカットしてから時間が経つと、ドリップが出てしまいます。
ドリップにはうま味成分も含まれており、ドリップが出たお肉は味が落ちます。
また、カットしてからの時間が長くなるほど、食中毒などを招く菌が増えている可能性があります。
そのため、お肉を買ってきたときには、食べきれなかったから賞味期限直前に冷凍をするのではなく、食べない分はできるだけ新鮮な状態で冷凍することが大切です。
冷凍用の密閉保存袋を使う
食材の保存に使用するジッパー付きの袋には、冷蔵用と冷凍用の2種類があります。冷蔵用の場合、厚みが薄いため冷凍には不向きなケースが多いです。
また、冷蔵用の保存袋で保管した場合、冷凍庫の中で液漏れしてしまう可能性もあるため、冷凍する際には厚みのある冷凍用の保存袋を使うようにしましょう。
小分けにする場合はラップで包んでから冷凍
市販のお肉の場合、大容量パックのほうが割安な価格設定がなされているケースがあります。
そのような場合は、小分けして冷凍しておくと、使いたいときに使いたい分だけ解凍できるので便利です。
小分けにして冷凍する場合には、お肉をラップで包んでから冷凍用の密閉保存袋に入れ、冷凍をします。
ラップに包んだだけの状態にしておくとラップがはがれ、お肉がむき出しになり、酸化してしまうケースもあるため、必ず保存袋にも入れるようにしましょう。
急速冷凍でおいしく冷凍する秘訣
おいしくお肉を冷凍するコツは、急速に冷凍することです。
急速に冷凍すると、お肉のうま味を失うことなく冷凍できます。
使用している冷蔵庫に急速冷凍の機能が付いている場合には、急速冷凍機能を利用しましょう。
また、金属トレーがある場合は金属トレーの上に載せると、熱伝導が速いため、スピーディーに冷凍できます。
冷凍庫に付属の金属トレーがある場合は、金属トレーに載せて冷凍するようにしましょう。
冷凍の前にはお肉の水分をふき取る
ラップで包む際には、お肉の表面に染み出ている余分な水分をキッチンペーパーでふき取ることを忘れないようにします。
また、お肉をラップで包んだり、小分けにしたりする際には手をしっかり洗い、使い捨ての手袋や清潔なまな板、菜箸などを使って、できるだけ菌が付着しないように気を付けましょう。
お肉の冷凍方法を種類ごとにご紹介
お肉をおいしく冷凍するポイントをご紹介しましたが、お肉の種類ごとにおいしく冷凍するためのコツをご紹介します。
牛肉の冷凍のコツ
薄切りの牛肉を冷凍する際には、使いやすい量に分け、空気が入らないようにラップでしっかり包みます。
できるだけ重ならないように広げてラップに包むと、使用時に解凍しやすくなります。
また、細切れ肉も使用する分に分けてラップで包むとよいでしょう。
ラップに包んだ後は、冷凍用の密閉保存袋入れて保存します。
ステーキ肉やブロック肉の場合は、表面の水分をふき取った後に空気が入らないようにラップを密着させて包み、密閉保存袋に入れます。
また、冷凍する前に余分な脂を除いておいてもよいでしょう。
その際には手袋を付け、清潔なまな板と包丁を使うことを忘れないでください。
豚肉の冷凍のコツ
薄切り肉や細切れの肉を冷凍する際は、一回の使用量に分けてラップで包みます。
この際、空気が入らないように気を付け、できるだけ平たい状態にして包むようにしましょう。
また、とんかつ用のお肉などは清潔なまな板と包丁を使い、筋切りをしておくと、解凍時に手間が減って便利です。
筋切りをしたら表面の水分をしっかりとふき取ってから、ラップで一枚ずつ包み、冷凍保存袋に入れて保存をしましょう。
鶏肉の冷凍のコツ
むね肉やもも肉は、一枚ずつラップに包みます。
この際、空気が入らないようにラップを密着させることが大切です。
また、唐揚げなどに使用する場合などは、あらかじめカットしてから保存するとよいでしょう。その場合も、清潔なまな板と包丁を使うことが大切です。
また、ささみを冷凍する際には一本ずつラップに包んで冷凍保存します。
ひき肉の冷凍のコツ
ひき肉を冷凍保存した場合には、購入後できるだけ早く冷凍することが大切です。
使用する分をラップに包み、冷凍保存袋に入れて冷凍します。
また、できるだけ早く冷凍するために、平たくすることも忘れないようにしましょう。
冷凍肉をおいしく解凍するポイントは?
せっかく冷凍する際に気を付けても、解凍方法を誤ってしまうとお肉の風味が落ちてしまいます。
冷凍肉をおいしく食べるために知っておきたい解凍方法をご紹介します。
ドリップの流出をできるだけ抑える
冷凍肉をおいしく解凍するときにもっとも大切なことは、ドリップをできるだけ出さないようにすることです。
ドリップが流れ出てしまうと、お肉のうま味成分が流出してしまうとともに、臭みの原因ともなってしまいます。
そのため、冷凍肉を解凍する際には、いかにドリップの流出を抑えるかが重要になるのです。
ドリップは、細胞が損傷することで流出しますが、低温でじっくり解凍すれば細胞へのダメージを抑えられ、ドリップの流出を防げます。
冷蔵庫や流水での解凍がおすすめ
ドリップの流出を抑えるためには、できるだけ温度変化を小さく抑えることが大切です。
氷水に密閉保存袋に入れた冷凍肉を入れ、随時氷を足しながら解凍していくと、鮮度とおいしさを保ちながら解凍ができます。
しかし、氷水解凍は手間と時間がかかるため、日常生活でお肉を解凍する際には、流水解凍や冷蔵庫解凍がおすすめです。
ただし、冷蔵庫で解凍する場合は時間がかかるため、夜ご飯用としてお肉を使う場合には、調理する前日の夜、または当日の朝に冷凍庫から冷蔵庫に移しておくようにしましょう。
常温解凍はNG
お肉の解凍方法として、絶対に避けるべき解凍方法は常温解凍です。
常温に出しておくと、肉の表面と内部の温度差が大きくなり、表面は解凍されていても内側は凍ったままのケースが多くなります。
また、表面は急速に解凍されるためドリップも多く流出します。
さらに、常温解凍では食中毒の原因菌が増殖するリスクもあります。
冷凍肉を早く解凍したい場合には、電子レンジの解凍機能を利用するとよいでしょう。
ただし、加熱ムラが起きやすく、ドリップも出やすいため、お肉の状態を確認しながら途中でひっくり返すなどして、少しずつ解凍することをおすすめします。
冷凍肉をおいしく食べるための調理ポイント
実は、冷凍肉はすべて解凍してから食べたほうがおいしく食べられるわけではありません。
中には、解凍せずに冷凍したまま食べたほうが、お肉のうま味を感じられるケースもあるのです。
ここでは、冷凍肉の調理法についてご紹介します。
冷凍ステーキ
冷凍のステーキ肉をそのまま焼くと、表面だけが焦げてしまい、内側には火が通らないイメージがあるかもしれません。
しかし、ステーキ肉は凍ったまま焼いたほうがおいしく食べられる可能性が高くなります。
なぜなら、ステーキ肉は解凍の途中でドリップが流れ出てしまい、うま味が流出してしまうケースが多いからです
冷凍ステーキ肉を焼くときは、強めの火加減で表面に焼き色を付け、裏返した後は中火で火を入れるようにします。
このとき、必ずふたをし、蒸し焼きの状態にすることが大切です。
また、火を止めてからも、ふたをしたまま数分蒸らした状態にしておくと、お肉の中心部まで火を通すことができます。
冷凍ハンバーグ
タネの状態で冷凍されている冷凍ハンバーグは、冷蔵庫で解凍してから焼くことも、冷凍のまま焼くこともできます。
ただし、冷凍のまま焼く場合には生焼けを防ぐため、フライパンにお水を入れ、ふたをして蒸し焼きにすることが大切です。
その場合は、中までじっくり火を通した後にふたをとって、表面に焼き色を付けるようにしましょう。
また、すでに焼いてあるハンバーグの場合は、内部まで加熱されているため電子レンジで解凍しても問題ありません。
ただし、加熱をしすぎるとお肉がパサついてしまうため、加熱時間は短くとどめるようにし、解凍後、フライパンで温め直します。
また、タネの状態で冷凍されたハンバーグと同様、冷凍のまま焼く場合は少量のお水を入れ、蒸し焼きにするとよいでしょう。
チキンステーキ
鶏もも肉は牛肉と違い食中毒リスクがあるため、中までしっかりと火を通す必要があります。また厚みがあるため、冷凍したまま焼くと中まで火が通りにくい場合があります。
そのため、鶏もも肉を焼く際には、冷蔵庫で解凍してから焼くようにしましょう。
また、鶏肉は水分が多いため、解凍後は水分が出てきます。
水分をしっかりと拭き取ったら、皮面から焼くようにしましょう。
このとき、ふたはせずに弱火で時間をかけて、じっくり焼くと皮をパリッと焼きあげることができます。
おいしさをお届けするための冷凍の工夫をご紹介
伊達のくらでは、ご自宅でお店の味を手軽にお楽しみいただけるよう、さまざまな冷凍のお肉をご提供しています。
伊達のくらの商品をより安全に、おいしく召し上がっていただけるよう、当社の冷凍の工夫、ご自宅で保管される際の注意点などをご紹介します。
伊達のくら商品の冷凍の秘密
伊達のくらの商品は、すべて「超高速凍結機ZERO-03」によって急速冷凍を行っています。
ZERO-03は、超低温の液体にパッキングした食材を漬け込み、瞬時に凍結させる液冷式の凍結機です。
凍結ムラもなく、解凍後も食品が持つ本来の食感や香りを再現できるため、ご家庭でも新鮮な状態のお肉をお楽しみいただけます。
また、伊達のくらの冷凍商品の賞味期限は、製造から1年以内です。
ただし、解凍された場合には2日以内にお召し上がりください。
ご自宅で保管される際の注意点
鮮度を保つため、商品を受け取りましたら、すぐに冷凍庫に移し替えてください。
できるだけ低温で保管することが、鮮度の維持につながります。
冷凍庫は隙間なく食材を詰めることで、より低温の状態を維持できます。
また、頻繁に冷凍庫を開閉すると庫内の温度が上がりやすいため、できるだけ冷凍庫の開閉回数を減らし、庫内の温度を一定に保つようにすると、よりおいしい状態で保管していただけます。
まとめ
お肉をおいしく冷凍するためには、急速冷凍をし、できるだけドリップを出さないことが大切です。
また、解凍する際にも低温で解凍できる氷水解凍や流水解凍、冷蔵庫解凍などの方法で、ドリップの流出を防ぐようにしましょう。
常温解凍は食中毒のおそれがあるため、冬場であっても避けなければなりません。
伊達のくらの商品はすべて、お店で味わえるおいしさをご自宅でも手軽にお楽しみいただけるよう、超高速凍結機を使い、新鮮な状態のまま瞬時に冷凍を行っています。
ぜひ、伊達のくら自慢のお肉をご家庭でもお楽しみください。